国債市場特別参加者会合(第3回)
| 開催日 | 2004-12-07 |
|---|---|
| 場所 | 財務省 第3特別会議室 |
| 議題 | — |
| 原文 | 財務省サイトでは公開終了(本ページはアーカイブから復元) |
配布資料
| 資料①PDF |
| 資料②PDF |
議事要旨
(1)理財局から資料①に基づき、説明が行われた後、意見交換が行われた。
出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。
・新型個人向け国債については、現時点の金利情勢ではそれほど売れないかもしれないが、金利が上昇した局面での中短期債に対する個人の潜在的ニーズはかなり強く、将来の金利上昇時のセーフティネット的な位置づけとして意義がある。
・現行の個人向け国債は相当程度定着してきたが、新商品を定着させていくことは、それなりに努力を要することであり、手数料については配慮して欲しい。
・新型個人向け国債の中途換金手数料について、支払利息4回分ぐらいは必要かとは思うが、その結果、利息にかかる源泉徴収税の分、償還金額が投資金額を下回る可能性が高まることから、販売する際のネックとなってくることは留意すべき。
・金利スワップ取引については、特に欧州の諸国で利用が進んでいることを考えると国債管理政策のツールを多様化するという観点で有効。
・スワップ取引の取引相手先の資格については、今後明確な基準を策定・公表するということであるが、その時期をできるだけ早くして欲しい。
・スワップ取引の実績を定期的に情報開示するということであるが、具体的にはどういう頻度での開示を想定しているのか。
また、実際の取引のタイミングについては、ある程度機械的に行った方が市場に対するインパクトを与えずに済むのではないか。
・2008年度問題への対応として実施するスワップ取引について、3年後の金利を事前にヘッジをするという取引のやり方は想定していないのか。例えば、スワップションを活用し、3年後の10年金利をヘッジするといったことは検討しているのか。
(←これに対し、理財局から、配布資料で例としてあげた、2008年度を越える「固定払い・変動受け」と2008年度までの「固定受け・変動払い」を組み合わせて実施する取引は、フォワードのスワップと同等の効果をあげようとしたものである旨回答した。)
・2008年度問題対応のための金利スワップについて、2008年度を越える「固定払い・変動受け」と2008年度までの「固定受け・変動払い」取引はそれぞれ別個に取引するのか。
(←これに対し、理財局から、資料①5ページのケースⅠは、フォワード・スワップがやや特殊な取引であることから、二つのスワップをほぼ同時に行い、結果としてフォワード・スワップを行ったのとほぼ同等のポジションを作るものである旨回答した。)
・2008年度を越える長期の固定払いを行うということは、2008年度にTBを大量に発行すると見込んでいるのか、それとももっと分散して発行することになるのか。
(←これに対し、理財局から、2008年度の段階で適正な借換債の構成を考えるということであり、配付資料に示されたイメージ図において長期の変動受けに対応するTBの発行があるようになっているが、前提として2008年度に突然TBを増発するということを考えているわけではない旨回答した。)
・金利スワップの活用例として、個人向け国債の販売増による変動金利負債の増をヘッジするために金利スワップを活用するという案が示されているが、15年変動利付債の利払い負担等についても金利スワップ取引の対象として考えているのか。
(←これに対し、理財局から、本ケースは、個人向け国債の販売や第Ⅱ非価格競争入札による発行など予め発行量をコントロールできないものについて、ずれが生じた時にその全部又は一部を可能な範囲で補正するというものである旨回答した。)
・金利スワップ取引は、主として2008年度問題に対応するために実施するという説明であったが、同じ目的で行われる買入消却との合計額が、今年度の買入消却予定額である6000億円程度となるということか。
(←これに対し、理財局から、スワップを実施することにより買入消却を減らすということは考えていない旨説明した。)
・現在2008年度に償還を迎える10年債、20年債の買入消却を行っているが、マーケットの流通量がそれほど潤沢ではなくなってきたことから、今後は5年債についても対象に加えることを検討しても良いのではないか。
・海外IRについては、海外に投資家層を広げる上で非常に有意義な試みと考えるが、説明会に出席する投資家数はどの程度になるのか。
(←これに対して、理財局から、説明会に出席する人数については会場の関係もあるが、大体200人ぐらいは入れる会場をおさえている旨回答した。)
・ロンドン、ニューヨーク以外、例えば、アジア等においてもIRを行うべきであり、東京でやるのか現地に出向くかはともかく、将来的な課題として検討すべき。
・海外IRについて、頻度は大体どれくらいを考えているのか。可能であれば、年2回程度行うことが適当ではないか。
・海外IRについては、現在日本国債を保有する者が対象になるケースが多いと考えられるが、現在国債を持っていない投資家や、現状ではエクイティ中心の投資を行っている投資家も対象にしていくべき。また、安定消化という面からは、ファンド筋よりも、リアルマネーを中心としていくことが適当。
・リアルマネーの投資家は基本的にグローバル・ボンド・インデックスを対象に運用しているところが多いが、現状、インデックス対比で日本国債がアンダーウェイトになっているところが非常に多いという印象。今回IRの対象先にそれらの投資家を含め、なぜアンダーウェイトで運用しているのかといったところを解きほぐすような活動ができれば効果的。また、そうしたインデックスを組成するような者や日本国債等を格付けする者に対しても働きかけをしてはどうか。
・予算の関係もあり難しいとは思うが、年内、ファンドの新年度が始まる前に、外国投資家に対し、発行体としての考えを伝える場があることが望ましい。
・海外投資家の国債保有を促進する上では、制度面・税制面の対応に加え、国債市場特別参加者会合の議事要旨をはじめ、ホームページにおける英語による情報のタイムリーな開示について前向きに検討すべき。
(2)理財局から資料②に基づき、説明が行われた後、平成17年度の国債発行について意見交換が行われた。
出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。
・将来的にも国債の市中発行額を増額せざるを得ない状況にある中では、来年度においても、今年度よりも市中発行額を増額し、引き続き市場の開拓を進めていくことが必要なのではないか。
・カレンダーベースでこれまでの120~125兆円ではなく、115~120兆円というのが現在マーケットが織り込みつつある水準であり、ここから大きく変わるようなことがあれば、多少なりともマーケットにインパクトがある。
・新規財源債が35兆円前後となるという報道があったが、それをベースに試算したところ、予算ベースだと118兆円程度となり、カレンダーベースでは前倒発行分を一部を取り崩すと115兆円ないし116兆円まで減ってくる可能性もあり得る。
・20年債の市場が育ってきたのも関係者のこれまでの努力の結果であり、30年債についても市場育成に向けた取組が望まれる。そのため、来年度には、15年変動利付債、20年債等とともに30年債を増額し、引き続き生保、年金、海外投資家等潜在的なニーズがある中、市場を開拓する契機とすべき。
・16年度のカレンダーベースの市中発行額は予算ベースの市中発行額より3.2兆円多くなっているが、その分は17年度に完全消化すべき。したがって、17年度のカレンダーベースの市中発行額は、予算ベースの120兆円から3兆円を減じた117兆円程度となる。その場合、TB6ヶ月物が1.9兆円・年6回、TB1年物が1.4兆円・年12回、物価連動債が0.5兆円・年4回、15年変動利付債が1.5兆円・年6回、2年債・5年債・10年債に関してはそれぞれ1.7兆円・年12回、2兆円・年12回、1.9兆円・年12回で据え置き、20年債に関しては0.7兆円・年12回となる。30年債は、意見が分かれており、今年度据置きでも良いが、1回当たりの発行額を0.1兆円増やして0.6兆円・年4回をメインシナリオとしたい。その場合、トータルで117.2兆円の計算になる。
・前回の会合時の見通しから市中発行の予想を6兆円程度減らして考えており、その過半をTBの減額で対応すると見込んでいる。
・日銀の再乗換えについては、過去に、前年度乗換えられたTBの半分を枠として設定した例があり、それが前提になるのではないかと考えている。その結果、これまで議論していた予算ベースの市中発行額から再乗換え分に相当する額が落ちてくることとなるが、それに伴う減額については、市中のTBで行うことが適当。TBの日銀による引受額が増えれば、その分市中からの買い切りが減るはずであり、TBの市中発行を減らせば、その分が相殺されることとなるが、他の年限を減らせばうまく対応しなくなる。
・日本銀行の再乗換えはTB1年物で行われることから、基本的には来年度の国債償還増に直接結びつくものであり、再乗換えに伴い市中発行を減額するのであれば、TB又は2年債での減額が妥当。他年限については、なるべく増発しないような形で調整しつつ、市場のニーズの強い15年変動利付債、20年債等の増発分を割り当てるという形が自然ではないか。
・TB1年物については投資家層の分散がうまく進んでおらず、金融政策の変更があった場合に非常に大きな影響を受ける可能性があることから、TBを減額する場合には1年物を中心に減額してはどうか。1年物で1回当たりの発行額が1兆円を割り込まない程度の減額であればマーケットは受け入れ可能と考えており、具体的には、6ヶ月物については1回当たりの発行額を1.9兆円に、1年物については1回当たりの発行額を1.2兆円に減額することを見込んでいる。
・TBを減額する場合の6ヶ月物と1年物とのバランスについては、FBと残存年限が近いこと等から、6ヶ月物の方が減額の余地は大きい。今後金融政策の変更があった場合でも、マーケットは急激な金利の上昇を予想しているわけではなく、1年物についても、適当な水準になれば買いは入ってくることから、それほど心配する必要はないのではないか。具体的には、6ヶ月物について1回当り1.7兆円、1年物については1.6兆円に据置きと見込んでいる。
・TBを減額する場合、6ヶ月物と1年物のどちらにウェイトをかけて減額するかについては意見が分かれるところであり、結局双方バランスをとって落とすことが適当ではないか。
連絡・問合せ先:
財務省 理財局 国債業務課 辻・佐々木
電話 代表 03(3581)4111 内線 5701
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出典:財務省