国債市場特別参加者会合(第12回)
| 開催日 | 2006-09-06 |
|---|---|
| 場所 | 財務省 第3特別会議室 |
| 議題 | (1)最近の国債市場の状況と今後の見通しについて (2)今年度下期の国債発行等について(参考配布:資料1、資料2、資料3) (3)海外IRについて |
| 原文 | 財務省サイトでは公開終了(本ページはアーカイブから復元) |
配布資料
| 資料1PDF |
| 資料2PDF |
| 資料3PDF |
| 資料4PDF |
議事要旨
(1)最近の国債市場の状況と今後の見通しについて
4出席者から出された意見等の概要は以下の通り。
・国内投資家を中心に、5月の時点で日本銀行のゼロ金利解除に向けた準備をし、7月の解除後に準備をし過ぎた部分をある程度修正した。その後は、10年債だと2.0%から1.8%のレンジで行き来しながら、今後の動向について日本の景気及び企業の業績動向などを見ながら動こうという考え方だったのではないか。
ところが実際には10年債が1.7%割れまで買い進まれた。一つの要因は、海外の投資家がゼロ金利解除後も活発に取引をしたこと。様々な要因が相まってこれまで日本国債の保有比率が小さかった海外投資家の投資額が増加した。また、株式先物と債券先物を組み合わせたような、ヘッジファンド的なオペレ-ションをする投資家が、債券を相当買ってきているといった状況が、一つの後押し的な要因になっていると考えている。
その点では、国内の伝統的な手法で投資している投資家は金利低下のスピードについて行けず、まだ様子を見ており、丁度エアポケット的な状況となっているのではないか。ただし、そのような投資家も、運用計画を調整した後は、再度投資の方に向かってくるのではないか。
また、9月の中間決算に向けては債券の手持ち残高が足りないため、9月後半から下期に向けて、昨年度の下期及び本年4~5月の水準まで国内投資家の取引量も盛り返すのではないか。
・足元は債券上昇相場であるが、金利上昇の方向性は基本的には変わっていないと思う。今回の上昇相場の背景としては、投資家もディーラーもポジションがショートに傾き過ぎていたため、米国の利上げ観測の後退やCPI基準改定による影響が市場の予想より大きかったこと(CPIショック)をきっかけとして、ショートカバーに弾みがついたと考えている。この程度の修正はあり得るものだと思う。
こうした相場の動きの中で、市場参加者は、物価連動債のブレークイーブンインフレ率の下落や日本国債とスワップのスプレッドの急激な縮小といったスプレッド絡みの取引でかなり大きな痛手を被ったのではないか。イールドカーブが急激にスティープニングしていく中、市場もショートカバーから全体にパニック的な買い戻しの動きにつながったのではないかと考えている。
・基本的にはCPIショックと米国の長期金利が下がったことを要因として、今の長期金利の水準があると思っている。
海外勢はスプレッド部分も含めショートカバー一色の動きだった。一方、国内勢は二分されており、ショートカバーの一方で、水準からの戻り売りスタンスを変えていない投資家もいた。そうしたことから10年債の金利低下が1.6%でとどまったと思っている。
これから先は、引き続き中短期ゾーンは、日本銀行の金融政策について、今回のCPIショックで市場が認識したことが正しいかを、各種経済指標や日本銀行の展望レポートなどの材料を通じて吟味していくことになると思う。年度内利上げがあるとの見方からは、中短期ゾーンの金利が上がっていくことはあると思うが、長期ゾーンは過去一年半くらいを見ると、国内要因よりも米国の長期金利との相関度合いが高いため、もし米国の金利が、景気減速等から下がっていくことになると、日本銀行による年度内利上げや来年度も続けて利上げをするということを想定しても、カーブのフラット化で吸収されると思う。
したがって、市場参加者は10年債利回りが2.0%を超えるという今年度初めに想定されていた事態は起こりづらいという認識になりつつある。下期は今まで戻り売りをしていた投資家が見通しを修正して買わなければならない状況となることから、債券相場は意外に底固い展開になると思っている。
・海外投資家でいえば、今まであまりパフォーマンスが良くないポジションが大分残っていた者が多かった。物価連動債は、保有者が海外に偏っていたため、海外投資家が一斉に売却に動いて相場が大きく下落した。イールドカーブでのスプレッド、スワップでのスプレッドについても、かなりの投資家が同じポジションになっていた。
基準改定後のCPIの数字を見て、今まで期待していたよりも日本銀行の利上げのスピードが遅くなるのではないかとの見方もあり、端的にいうと損切り的な動きが非常に大きかったのではないか。ただ、CPI発表後から始まったこうした動きは一旦終わり、次を模索している状況ではないかと認識している。
・今年度は、市場参加者のほとんどが、金利がある程度上昇することを前提にしていた中で実際に日本銀行の利上げがあったが、金利は当初思っていたほど上昇し難い状況になってきた。また、外部環境も当初に比べ、アメリカを中心として景気がやや減速してきたのではないかとの状況の中で、市場の意識が微妙に変化してきているのではないか。
国内の参加者は、比較的ALMを中心とした安定的な運用を続けている一方、海外投資家において、金融政策等の方向性を先回りする動きが見られ、結果的に海外投資家の最近のプレゼンスを高め、海外市場との連動を強めたのではないか。国内に限らず海外の金利も8月以降もかなり下がるという中で、そういう動きに引きずられてきたということが今回の状況ではないか。
ただ、8月以降を考えると国内要因、とりわけCPIや先物等のテクニカルな要因で過度に下がった部分の調整がこの一週間の状況ではないか。
このような状況は、4年前に日本銀行による株買いという中で、非常に大きな変動となり、入札が不調な結果となったことがあった。今回も、同様の金利低下の中での変動が多少現れたが、基本的には世界的な金利の動きを受けた動きという風に見るのではないか。
また、市場参加者の多くは、今後の金利の動きを海外との関係の中で見ており、そういう意味では、海外投資家のプレゼンスが大きくなってくる中で、海外の動きをどう見るのか。また、年後半の発行状況が気になり始めた中で大きなシナリオまでは変更できないまでも、下期にかけてどう対応するかを考えるという岐路に立っているのではないか。
最近の入札の状況については、予想以上に金利が急低下したため、その水準では買いづらいという4年前と似たような状況にあることのほか、中間期末が近いとか幾つかの要因が重なったのではないか。こういった変動も生じ易いというリスクを抱えていることを再認識したという部分はある。
・ゼロ金利政策の解除もあったが、7月に入り米国の長期金利が徐々に低下し、グローバルにマーケットのボラティリティが低下してきたところで、CPIの基準改定による低下があったということが、最近の金利低下の一番の要因ではないか。
市場への期待が急激に変化してしまったため、昨日の10年債入札のようなテールが伸びる状況になったのではないか。その期待が収斂していくには、時間を経て市場の目がレベルに慣れていかないと安定した状況にはなりにくく、目先が少し振れるような局面というのは十分想定できる。
ただ、実際には、金利が低下した現状でも買いたいという投資家がいることは確かであり、ゼロ金利政策解除後は金利が上昇するだろうということで買いを控えていた若しくはショートしていた投資家は、いずれ買う動きはあるので、中長期的に見れば底堅い展開が想定される。
(2)今年度下期の国債発行等について(参考配布:資料1、資料2、資料3)
4出席者から出された意見等の概要は以下の通り。
○流動性供給入札について
・流動性供給入札に関しては、大分こなれてきた部分はあるものの、引き続き対象ゾーンの需給環境に構造的な問題が残っていると認識しており、継続する方向が良いと考えている。
・引き続き一定程度の応募水準が維持されているので、ニーズはあると考えられる。銘柄の選定に関しては、(理財局から)現在の17銘柄から20銘柄までは増やすことができるという話があった。10年の新発債のことを考えると10年の残存とかぶってしまうのは問題であると思うので、33回債以前というのは、対象として全く考える必要はないと思うものの、34回債から37回債まで4銘柄増やしても良いのではないかと思う。その場合、対象が21銘柄になってしまうが、今までの応募実績から市場のニーズが無いと認められる銘柄を除外すれば良く、実績を見て機動的に銘柄を変えていけば良いのではと思う。
・月額1,000億円で下期も継続することはもとより、月額2,000億円に増やしても十分にニーズがあるのではないかと思う。上期に月額1,000億円で入札してきた中で、十分に流動性が増えているとは言い難いという感覚があり、月額2,000億円に増やしても問題ない。
・引き続きまだ(対象銘柄が)割高に推移しており、マーケットのニーズもあることを考えると、下期も月額1,000億円の発行を継続することが良いと思う。
・対象を34回債まで拡大して継続するのが、今のマーケットのショートの感じからすると妥当ではないか。そうした場合、21銘柄になってしまうので、どの銘柄を対象外とするかは、過去応札されてない銘柄とするのが一つの選択肢ではないか。仮に、流動性供給入札を来年度は続けないということであれば、34回債などは対象とならないため、今年度下期だけの措置ということであれば、対象を広げる価値があるのではないかと思っている。
・流動性供給入札や買入消却に関しては、もう一度理論的バックボーンというか概念を検討した上で、来年度以降も継続するかどうかを今後検討していくことは、一つの考え方ではないかと思っている。
・これまでのイールドカーブの形状を見ると、流動性供給入札が行われたことで、相応にイールドカーブの形状が修正されてきたのではないか。今後も、場合によっては銘柄の入れ替え等も含めて、いろいろ検討していただきたい。
・発行量を増やしても良いという議論はあるが、業者のポジション調整が徐々に進んできていることに加えて、流動性供給入札があるという安心感から、突拍子も無い値付けがされることはない状況に改善されてきた。下期も、上期のペースを維持し1,000億円×6回が良いのではないか。対象銘柄については、残存期間が10年に重なるギリギリの銘柄以降を対象とするよう拡大してもらうと業者としてはありがたい。銘柄数の制約があるならば、前日の当局によるヒアリングの段階で、明らかに応札が無さそうな銘柄を除外し、手前の銘柄を入れるという方法が良いのではないか。
・ある程度の量の10年債を継続的に発行していく前提で、10年ゾーンに近いところは、10年債入札に対する影響を懸念して、当初38回債から後ろの銘柄を対象としていた経緯。ただ、34、35回債は下期末には残存が10年となってしまうものの、発行量が少ないこともあり、マーケットのニーズが存在しており、これらを流動性供給入札の対象としても、10年新発債の需要減退につながることは無いと考えている。
・銘柄別に見ると、30回台半ばは、現在は非常にニーズがある状況だと思うが、長い目で見たときにまた変わって来るのではないか。銘柄数の制約条件というのは認識しているが、出来れば54回債よりも後ろにも少し対象を広げる余地はあると思っている。どのように銘柄を選ぶかという点について、技術的には議論が必要だが、基本的にはもう少し年限を広げ、かつ、発行量も増やすことができれば望ましいと考えている。
・銘柄の制約が無いという前提であれば、本当に需要のあるところに発行していくということを考え、流動性供給入札をほぼ全銘柄を対象にし、かつ、発行量を増やしていくことは、流動性を供給している立場でもある業者としては一番有り難い。
○15年変動利付国債について
・下期においては、15年変動債の減額が適当である。15年変動債に関しては、理論値の取り方にもよるが、相対的な割安感が比較的長く続いているという事実があり、また、投資家の需要が減退しているというのも事実であるので、発行減額は国債管理政策として正当性があると思う。また、過去に投資家需要に伴って増額してきたことの裏返しとして、需要減少を受けた減額の余地があると理解している。
一方、相対的に割安であるがゆえに積極的に買う投資家層が広がっているのも事実である。現段階で来年度の予定を議論するのはやや早いかとは思うが、流動性の維持という点に関しては、1銘柄あたりの発行額をある程度キープするべき。その場合、1兆円というのが一つの目安ではないかと認識している。したがって、どの月の発行を取り止めにするのかという問題はあるかもしれないが、発行頻度を減らして、1兆円の発行量を現段階ではキープするということが良いのではないかと思う。来年度以降の発行頻度をどうするか等、15年変動債自体の将来性については、今後議論していかなければならないテーマではないかと思う。
・15年変動債の発行額は、18年度計画策定時には1回1.3兆円であったものが年度初に1.1兆円になっており、更に1兆円割れというのはいかにも減額のペースが早過ぎるかと思う。1銘柄あたり1兆円程度の発行は維持して、しばらく状況を見守るべきと考える。その場合には、1月または3月の1回分の発行を取り止めることが適当と思う。
・1回あたりのロットをある程度維持するということが重視されるべきと思うので、発行額ロットは1.1兆円のまま、発行頻度を下期2回にするのが好ましい。その場合、来年度の発行回数をどうするのかという点については、議論の分かれるところだと思うので、年度下期中の早い段階で、ある程度来年度の姿を描いていく必要があるのではないかと思う。
・15年変動債の相場は、4月以降ある程度安定してきているものの、理論値からの乖離が引き続きかなりあるのも事実である。需要と供給のバランスで今の価格が成立している以上、発行を減額するべきではないかと思う。これを入札1回2,000億円の減額にするのか、1,000億円の減額にとどめるのか、または発行回数を減らすのかは、来年度の15年変動債の発行計画との連続性ということを意識して、議論していかなければいけないと思う。
・15年変動債は、当面は償還のない債券なので、もう少し柔軟に減額を考えて、1回あたり発行額1兆円をキープするということに敢えて拘らなくても良いのではないか。1回当たり9,000億円に減額するのであれば、来年度以降も9,000億円以下になると想定できることとなろう。
・1銘柄あたりの発行額は1兆円が一つのメルクマールであると考えており、1兆円までであれば金額を減らしていけばよく、また1兆円を割るということであれば、入札頻度を減らすのが妥当ではないか。ただ、それにより休債というイメージが出てしまうと、マーケットではまた休債するのではないか、他の年限でも同様なことが起こるのではないかといった連想が生ずるので、1回減らす場合には、きちんと説明をしておく必要があろう。
また、入札の回数を年5回に減らすと、割り振りの仕方が難しいため、来年度は4回になるのではないかというイメージがマーケットに醸成されるおそれがあろう。現時点では、来年度はまだ資金繰り等がわからないから、減額できるかは見通せないとは思うが、1.1兆円×4回になるとマーケットが認識するおそれがあることに留意する必要がある。
(これについて理財局からは、以下のとおり発言した。
18年度下期について、入札回数で減額していくのか、発行ロットで減額していくのかを、これから先、資金の状況も踏まえながら考える必要があるが、入札回数を減らす場合、休債ではないので、来年度また6回に戻ることはない。
また、発行回数については、今までは12の約数しかなかったが、今後もそうでなければならない訳ではないと考えている。敢えて不自然な入札間隔にしたい訳ではないが、仮に今年度1回減らして5回にしたとしても、来年度年4回になるというものではないので、行き過ぎた読み込みにならないよう留意願いたい。)
・減額するということであるとすれば、やはり15年変動債であり、理論値との関係から見ても、妥当ではないかと思う。ただ、長い目で見れば、金利上昇局面に入った中、投資家のニーズからすれば、やはり変動債に対するニーズは根強いものがあるのではないかと考えており、この15年変動債の商品性についても、今の金利上昇の流れの中で、いろいろな議論があろうと思われる。当初の思い違いというものが我々も含めてあったわけだが、長い目で見た中で、変動債の比率をどう保っていくのかという状況はあるのではないか。それが物価連動債なのか、または15年変動債なのか、それとももっと短めのものなのか、そうした点も含め、考えるための猶予期間が与えられたのではないか。短期的に見れば、こうした状況の中で15年変動債の減額、方法としては入札回数を減らしていくということなるとは思うが、同時に来年度のことも考えると、全体的な考えの中で検討していく必要があるのではないか。
・15年変動債については減額が良いが、1回当たりのロットが9,000億円になる場合、既発銘柄との発行量の格差が、必要以上に価格の歪みを生んでしまう可能性もある。また、年末以降価格物がバイバックの対象になると、発行量の少ない銘柄が買われてしまうと何らかの影響が出る可能性もあると思われ、1回当りのロットは1兆円程度は維持した方が良いのではないか。
○FB・TBについて
4理財局より、「現在3ヶ月物に偏って発行されているFBについて、発行期間の多様化を図るという観点で検討しており、6ヶ月物のFBを発行することも選択肢の一つと考えている。その際、新たにFB6ヶ月物を発行する場合には、1回分のTB6ヶ月物からの振替が適当ではないか。」と発言。
・FB・TB間の振分けに関しては、マーケットに関してはニュートラルなので、全く異論は無い。
・FBの発行期間多様化の扱いは適切。あまり短いゾーンに発行が偏りすぎても、日本銀行の金融調節が難しくなることから、当局案はマーケットのサポートになると思う。
○金利スワップ取引について
4理財局より、今年1月~3月及び今年度上期の金利スワップの取組みについて説明。その上で、下期について、『変動10年の個人向け国債の発行額上振れ以外にも、その他の要因で固定負債と変動負債の比率等の負債構成が当初想定していたものから変化した場合に、これを適切にコントロールするための取引を実施する方向で検討している。そのため、これまでの「中長期の固定払い」に加え、年限を短中期から超長期までに拡大し、取引種別も「固定払い・変動受け」だけでなく、「固定受け・変動払い」も行ってはどうかと考えている。』と発言した。
・従来の中長期の払いに加えて、短中期の受け、超長期の受けを行うことについては賛成である。
・今まで実施してきた取引に関しては、マーケット規模からして全く問題は無く、今後についても、基本的にマーケットインパクト無しで問題なく出来ると思う。公表資料から推測すると1取引500億円となっており、超長期についても同じ規模だとすると一部議論はあるかも知れないが、基本的にはマーケットで吸収可能と思っている。
・中短期の固定受けは、2年、5年の非価格競争入札で予定を上回った分の調整ということであれば当然のことであると思う。超長期の受けに関しては、金額的な問題からするとマーケットインパクトがあるわけではなくニュートラルであると思う。一方、長い目で見ると、今の低い金利水準で、あえて15年の受けを行う必要があるのかということはあるだろう。
○その他
・変動債を含めた日本国債のマーケットの基本的な問題として、銘柄数が非常に多く、スワップの流動性に比べ国債の各銘柄の流動性が遥かに小さいという事実がある。例えば、ブローカーのマーケットに関して米国債と日本国債を比較すると、日本国債のマーケットの方が、残高が大きいにもかかわらず、ディーラー間のブローキングで取引されている量は、おそらく米国債の20分の1程度しかない。それが投資家にとってリスクを移転する場がないということに繋がっている。この結果、基本的にスワップの年限間におけるコリレーション(correlation)に対する信任の方が高く、国債の方が信任が薄い。
そうした状況を鑑みれば、例えば、基本的にリオープン発行とするのが望ましいのではないかと考えられる。
・先程の話にあった、銘柄間の価格差や流動性の歪みを解消していく方策を考えないといけないという問題意識を、今回のマーケットの動きで関係者は痛感していると思うので、色々な知恵を出していく必要があると感じている。
直近、CPIショックで物価連動債が相当荒い動きとなったが、ここで露呈したのが、ヘッジファンドを中心とした海外投資家の保有比率が非常に高く、彼らがリスク量を3分の1から半分くらい落としただけで、あのような急落が起きるということである。今の相場自体は、国内の年金勢もバリューを見て入ってきており、少し落ち着きを取り戻している状況であるが、偏った保有者層を広げていく努力をしていく必要がある。せっかく新しく作った商品であるので、大事に育てていく意識を持って取り組んでいく必要があると感じている。
(これに対して理財局から、以下のように発言した。
物価連動債については、当局においても、市場規模が相当程度になってきたことのほか、会計上の取り扱いの見直しが行われたこと、レポの参加者の拡大等を図ったことなどによって、安心して保有できる資産になってきている、という説明を共済組合などに行っている。また、一部共済について、物価連動債のような仕組み債的なものは保有してはいけないという指導があるという噂もあったが、そういった事実もないことを確認した。皆様の方でも幅広い投資家に保有していただけるようにご協力お願いできればと考えている。)
(3)海外IRについて
(第4回の報告及び第5回の実施等)
4理財局より、資料4について、第4回IRの結果を報告するとともに、次回(第5回)のIRについては、三菱UFJ証券及びクレディ・スイス証券の協力を得て、10月及び11月に、シンガポール、香港及びシドニーで開催する予定であると説明した。また、財務省が主催する従来のIRに加えて、民間金融情報会社等が行う説明会等にも積極的に参加していく旨を説明した。
連絡・問合せ先:
財務省 理財局 国債業務課 八幡・田原
電話 代表
03(3581)4111 内線 5701
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出典:財務省