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auctions / pd / m / 9 — 2005-11-18

PD Meeting #9

Date2005-11-18
Venue財務省 第3特別会議室
Agenda
(1)平成18年度の国債発行計画について
(3)非常時における国債入札の実施について
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Materials

資料1PDF
資料2PDF

Minutes

(1)平成18年度の国債発行計画について

4はじめに、資料1を配布の上、理財局から以下のように説明を行った。

・18年度の市中発行額については、マーケットの関心も高く、色々な予想も発表されているが、現時点では、予算編成や税制改正等について不確定要素がまだまだ多く、こうした議論の帰趨を踏まえ、本日お聞きする市場参加者のご意見も参考にしつつ、これから年末に向けて具体的な姿が固まっていくものであって、現時点で確定的なことが決まっているわけではない。

ただ、本日は、各年限債の相対的な消化能力を把握する必要があることから、あくまで便宜上、市中発行額が17年度と概ね同程度と仮定した場合の年限別発行額等をお答えいただきたい。

なお、先日、総理から「国債発行額を30兆円に近づけるように」という指示があったこと等を受け、マーケットには、来年度の市中発行額が17年度から減少することが確定したかのような誤解もあるようであるが、我々が市中発行額を最終的に決める際には、当年度の国債要発行額が重要であることはもちろん、同時に、中長期的な国債の要発行額も勘案して、市中発行額があまり変動しないようにすることにも配慮する等、様々な要素を考えながら決めていくものであることもご留意いただきたい。

4出席者から出された意見等の概要は以下の通り。

○ 長期・超長期ゾーンの発行額について

・長期・超長期ゾーンは、保険会社、年金、公的部門、海外といった幅広い投資家の需要拡大が引き続き見込まれることから、基本的には増額の余地は十分あると考えている。

具体的には、年度の発行額が前年度同額だと仮定して、30年債は、1回当たりの発行額を現行の0.5兆円から0.1兆円増額。20年債については現行の0.7兆円から0.2兆円増額の0.9兆円。

また、10年債については、仮に来年度にシ団が廃止されれば、第Ⅱ非価格競争入札による発行分が加わってくる可能性もあるが、現状の強いニーズを勘案すると現行の1.9兆円から0.1兆円増額し、発行ロットを2兆円とすることは十分可能と考えている。

・10年債は、シ団が廃止される場合には、市中消化額は実質増額となるため、現行の発行ロットである1.9兆円を据え置くべき。20年債については0.1兆円増額が可能。

30年債については、他の年限に比較して流動性が劣る面があることから今のままでは増発は難しいが、買入消却の対象とすること等により、全般的な流動性を増すことができれば、0.1兆円の増額も可能と考えている。

・10年債については、シ団が廃止された場合の影響も考えなければならないが、仮にどこかを増額しなければならないとすれば10年債で0.1兆円の増額が適当と考えている。

30年債については、まだ参加者層が限られていること、ボラティリティも大きいことを考えると、買入消却や日本銀行の買入オペの対象となる等の環境整備を待って将来的に増額を図るということではないか。

・10年債については据え置きが適当。20年債は、需給も良好であり増額の余地はあることから、0.1兆円から0.2兆円の増額は可能ではないか。

一方、30年債については、投資家層の広がりはそれほど感じられておらず、今年度と同額に留めるべき。

・20年債、30年債については、投資家のディマンドも強く、需給は良好ではあるが、近年確実に増額してきていることもあり、基本的には、ワンクッション置くべき段階と考える。

10年債については、強いて言えば増額の余地はあるとは思うが、シ団廃止も見込まれる中では、据え置きで良いのではないか。

・30年債については、現行は年4回の発行だが、発行間隔が長く、月によって需給に波があることから、総額をあまり増やさない範囲内で、現行の0.5兆円×4回を0.4兆円×6回とすることが考えられないか。

20年債については多少の増額は可能。10年債については、増額の余地もあるものの、シ団が廃止される場合には、ワンクッション置いても良いのではないか。

・10年債のシ団引受が廃止される場合には、増額にワンクッション置くべきとの意見もあるが、シ団の廃止については既にマーケットに織り込まれており、また、シ団引受けも含めて最終的に投資家が保有することに変わりはないことを考えれば、入札のインパクトだけに着目するのではなく、ベースにある投資家の需要の強さに重きを置いて増発するということで良いのではないか。

・現行の金利情勢下では、短期債を減らし長期債を増やすというのが基本的な流れ。特に、20年債については、15年変動利付債のヘッジとして保有するニーズもあり、増額の余地は大きい。

○ 中期・短期ゾーンの発行額について

・2年債自体の需給は必ずしも悪くないが、2007年度、2008年度に向けた償還の山を平準化していくため、新たなバイバックまで始めるという状況であることを考えれば、どこかを減額するのであれば、1年TB及び2年債を0.1兆円ずつというのが良いのではないか。

・2年債については、償還が2008年度にあたることを踏まえ、0.1兆円程度の減額を考慮すべき。さらに、市中消化額が減るようであれば、1年TBについても減額の候補となり得ると考えている。

・2008年度に償還のピークが来ることを踏まえ、2年債については、1回当たりの発行額を現状の1.7兆円から1.6兆円に減額してはどうか。その場合の減収分については、10年債、20年債、30年債のいずれか、できれば投資家層の広がりのある10年債の増発により調整することとしてはどうか。

・中短期ゾーンについては、金融政策に対する見方次第で、投資家にとっての魅力的な水準が上下し、それに基づいて、残高も増えたり減ったりするという状況。その意味では、発行額は据え置きということで良い。

ただし、2年債については、償還が2008年度になることを考えれば、1回あたりの発行額を0.1兆円程度減額することもあり得ると思っている。

・本年9月~10月に金融政策変更に伴う思惑から大きく市場が動いたことを考えれば、来年度に金融政策が変更される可能性も高いことを踏まえ、2年債・5年債については1回当たりの発行額をそれぞれ0.1兆円程度減額すべき。

・バイバックで2008年度償還の期近債が対象となることを考えた場合、2年債の新規発行の額も減り、バイバックもされるということになれば、ネットでの発行額が特に少なくなりすぎることも考えられる。足下の需要と供給のバランスが特におかしくなっている訳ではなく、発行額については据え置きとし、償還の平準化については他の手段で行うべきではないか。

・2年債については、ある程度需要もあり、1回当たりの発行額が1.7兆円という水準が定着してきたことを考えれば、市場維持という観点から発行規模を維持していくことが重要。

逆に、1年TBに関しては、発行額の半分位が日銀のオペで吸収されているという状況にあり、投資家の実需がそれほど大きくないとも考えられる。超長期ゾーンを増発する見合いで中短期ゾーンのどこかを減らすというのであれば、1年TBが良いのではないか。

○ 15年変動利付債・物価連動債の発行額について

4物価連動債の会計処理の見直し等について、理財局から以下のように説明した。

(会計処理の見直しについて)

・物価連動債に関する会計処理の問題については、8月に当局が会計基準を担当している財務会計基準機構等との協議を開始して以降、同機構等において検討中。

・10月28日には、同機構の企業会計基準委員会において、物価連動債の会計処理の見直しが正式に議題として取り上げられ、金融商品専門委員会に付託されることが決定されたところであり、同専門委員会で本格的に議論が行われることとなっている。

・専門委員会の第1回の開催は、委員の入れ替わり等で日程調整が遅れていたようであるが、今月最終週にも第1回会合が開催される予定。その際には、当局からも出席する方向で調整しており、物価連動債の商品性を説明し、市場関係者の意見等についても紹介したい。

・なお、専門委員会は、12月中にもう1度会合が開かれるようであるが、結論が得られるまでにはまだある程度時間がかかる見通し。

・引き続き、諸外国の事例の情報提供等、協力をお願いしたい。

(短資会社を物価連動債の譲渡先に加える件について)

・物価連動債の貸借レポにおける指針作成の検討が行われた際、短資会社が物価連動債の譲渡先となっておらず、従って物価連動債のレポ市場に参加できないという問題点の指摘があった。

・この指摘を踏まえ、当局としては、物価連動債の譲渡先を定めた告示を改正するため、関係者との協議を行ってきたところであるが、先般協議が整い、諸般の手続きを経て、来週末にも告示の改正が可能となる見通しとなった。

・同告示の改正を踏まえ、短資会社の体制が整い次第、短資会社による物価連動債のレポ市場への参加が可能となる。

(国家公務員共済組合連合会・地方公務員共済連合会の運用指針について)

・前回の会合(10月19日)において、国家公務員共済組合連合会及び地方公務員共済組合連合会の運用指針について、それぞれの運用指針を担当する財務省主計局給与共済課及び総務省から、「物価連動債についても、運用指針上は、投資対象とすることに支障はない」旨の回答があったことを紹介したが、その後総務省の担当課長を訪問し、直接、物価連動債の商品性や市場のニーズ等についても改めて説明した。

・なお、先日、「現在、国家公務員共済組合連合会などは物価連動債のような元本保証のない仕組み債を運用対象から外している」との報道があったが、実際には、「運用対象とすることには問題はなく、具体的に購入も検討しているところであるが、現時点ではもう少し商品性を見極めたい。」というのが同連合会の見解であり、当該報道は若干ミスリーディングな点があったと考えている。先日、同連合会を訪問し説明した後も、引き続き物価連動債の購入を検討していると聞いている。

4出席者から出された意見等の概要は以下の通り。

・物価連動債、15年変動利付債については、調達サイド・運用サイド双方にとって、市場リスクの分散メリットがある商品であると考えている。したがって、15年変動利付債、物価連動債を合わせたシェアについては、引き続き増加傾向を維持するのが望ましい。

具体的には、15年変動利付債については、1.5兆円×6回で据え置きつつ、物価連動債については、デフレ観測の後退や海外投資家層の拡大等を踏まえ、1回当たりの発行額を0.3兆円程度増額する余地はあるのではないかと考えている。

・最近の国債管理政策において、変動利付債・インデックス債が非常に重要な分野となってきており、また、発行体及び投資家サイドにおいても、そうした債券に対するニーズが確認されているのは確か。

しかしながら、足下の状況を見ると、15年変動利付債については、非常にボラティリティも大きく、市場の需要という観点から、減額をせざるを得ないと考えている。したがって、長めのゾーンを増やすのであれば、15年変動利付債の1回当たりの発行額を0.1兆円くらい減額することを想定している。

物価連動債については、今後国債発行における大きな柱とすべく、増発に向けた環境整備が望まれる。当局から制度面の改善に向けた取組の説明があったが、今後とも、当局において、こうした努力を続けていただくとともに、我々からも、国内投資家がそうした制度面の改善を望んでいるということを繰り返し申し上げていきたいと思っている。また、物価連動債に対する海外投資家のニーズは非常に大きく、今後の海外投資家の国債保有の拡大という点から考えても、物価連動債は非常に重要。

なお、コアCPIの概念が見直されるかもしれないと報じられていることに関連して、生鮮食料品を除くコア指数を参照するという物価連動債の商品性が見直しになるのではないかと懸念する向きがあることを指摘したい。

・物価連動債については、将来的には十分拡大余地があると考えているが、現時点では、会計の問題が国内機関投資家にとっては相当ネックとなっている。仮に、会計の問題が解決されたとしても、現実にはシステム対応や事務対応が必要となることもあり、当初計画では据え置きとしつつ、それらの問題が解決した後、場合によっては期中にも、増発の検討をすべきではないかと考えている。

15年変動利付債については、従来は預金取扱金融機関の需要の拡大に合わせて増発が続いてきたが、そのセクターのポートフォリオにおいて、相当の割合を占める状況に至っている。20年債は来年度から償還が始まるが、15年変動利付債については、残高は当面増加一方であることと相まって、コアの需給は緩んでしまっている。

また、需給が緩んだため、理論値に極めて近い水準、場合によってはそれを下回るような水準で時価が推移するようになった結果、業者及びファンドによるヘッジオペレーションが拡大することにより、更にボラティリティが拡大し、低ボラティリティを理由として購入していた投資家の需要が一層減退するという悪循環的な状況に至っている面もある。

こうした点を勘案し、一旦1回当たりの発行額を0.3兆円減額して1.2兆円程度とし、様子を見てはどうかと考えている。

・物価連動債に関しては、発行量が少ないということが逆にマーケットのボラティリティを高めている面があることから、マーケットを育てるという観点から、1回あたりの発行額を0.2兆円から0.3兆円程度増額すべきと考えている。当社としては、会計処理の面で進展があれば、さらに、1回あたり1兆円程度まで増発することも可能と考えている。ただし、その場合には、季節要因からリスクが採りにくい3月の発行を見直すことを併せてお願いしたい。

15年変動利付債は、5年債の利回りと比較した投資がされていたが、実は、残存期間が15年もありベーシス・ポイント・バリューも非常に大きいという性格を有している。下期に入ってイールドカーブがベア・フラット化する中で、価格が大幅に変動し、業者・投資家がリスクをとりにくくなっている中、業者等のヘッジにより20年、30年のカーブに逆に影響を及ぼす状況にまでなっており、15年変動利付債に関しては、増額は望ましくない。

・業者としては、15年変動利付債、物価連動債ともに、マーケットメイクしづらい状態になっているというのが現状。

15年変動利付債については、もともと商品性に内在する問題がここもと顕在化してきているだけという面はあるものの、投資家の需要に基づいて2年間で急速に発行額を増やしてきたのも事実で、一旦投資家のニーズに合わせて減額方向で調整する方が良いと考える。

また、物価連動債に関しては、当局の努力もあって、今後裾野が広がっていくことが見込まれており、大きな方向としては増額と考えている。ただし、一気に発行額を拡大していくことがマーケットにいいかどうかは慎重に検討する必要があると考えており、0.1兆円程度の増額であればともかく、0.3兆円~0.5兆円という規模での増額は現段階では困難ではないか。

・15年変動利付債や物価連動債は、商品の多様性を高める観点から導入された商品であり、足下の需給で発行額を増減させるのではなく、ある程度コンスタントに発行し続けることにもそれなりに意味があると考える。

したがって、足下の需給が非常に悪くなっているのは確かであるが、できれば発行減ではない形で流動性を向上させるため、市場インフラを改善する方策を検討することができないか。例えば、月あたりの発行額を0.1兆円~0.2兆円減額することと、買入消却により既発債を月0.1兆円~0.2兆円吸収することは、ネットの供給額では一緒であり、流動性を補完するという意味においては、後者の方がより効果的とも考えられる。

・3回くらい前の会合において、物価連動債の増額を提案していた人は一人もいなかったが、現時点において、逆に、減額を言う人は一人もいない。市場の状況は、2~3ヶ月するとそれぐらい変わり得るものであるが、発行計画は、本来もう少し長い目で考えるべきものと考える。

物価連動債の目先の需給はそれほど悪くはないが、一回あたりの発行額を急に0.3兆円~0.5兆円増発できるような状況ではない。長い目で見れば、市場育成の観点から増やしていくべきだとは思うが、急激な増加というのはどうかと思う。

15年変動利付債についても、目先の需給は、非常に良くないが、0.2兆円減額したからそんなに変わるのかというのが正直な感想。発行ロットを1.3兆円から1.5兆に引き上げてから、まだ4回しか入札していないこともあり、もう少し長い目でものを考えていくべきではないか。

・15年変動利付債については、長期的に保有する分には相当なキャリー益を見込める状況となっており、そういう観点からは、投資向きの商品と言えなくもない。しかし、ボラティリティが相当大きくなっており、評価損益が相当程度ぶれるため、思い切って保有額を増やすには至らない状況。したがって、場当たり的との批判はあるかもしれないが、発行額の減額又は買入消却の対象とすることを検討すべき。

物価連動債については、今の会計制度の下では、例えば0.1兆円保有した場合には、ざっくりとした試算では数億円程度損益がぶれるというイメージであり、大きなロットでの投資はなかなか難しいというのが現状。したがって、会計制度の見直しがうまくいくのであれば増額も可能ではあるが、足下は据え置きが妥当と考える。

・物価連動債の発行額は据え置きということでよいのではないか。

15年変動利付債については、需給が悪化しているのは確かであるが、一時的な需給で発行を増減させるのは問題であり、むしろ買入消却の対象とすることを検討していただきたい。

(これに対し、理財局から、以下のとおり説明。

・当局の行う買入消却の対象銘柄について、日銀の国債買入オペの対象銘柄となっているものに限られるものではなく、30年債、15年変動利付債、物価連動債についても対象銘柄となり得るということは従前から申し上げているとおり。

ただし、15年変動利付債や物価連動債のように価格で取引をされるものについては、現在システムが対応していないので、実施するとしても、例えば、第Ⅱ非価格競争入札の導入時のように一部システム外の手続が必要となったり、1回の入札当たりの対象銘柄や応札価格等に何らかの制約が加わったりといった形で行わざるを得ない。

現在、我々としてもシステム化に取り組んでおり、来年度後半以降に何らかの対応が可能となるよう努力しているところであるが、今のところ、これらの銘柄を対象とした買入消却を行うに当たっては実務上の制約があるということに御留意いただきたい。)

・物価連動債は、今グローバルに人気がある商品であり、長い目で見た場合に増額の余地があるということに間違いはない。1回当たり0.2兆円程度の増額までは可能なのではないか。

・物価連動債は1回当たり0.1兆円増額、15年変動利付債に関しては、足元の状況を考えると1回当たり0.1兆円減額というのが適当。

・15年変動利付債に関しては、一時的な需給による影響をあまり過大視すべきではないという観点から発行額の据え置きが適当。

物価連動債に関しては、将来性はともかく、市場としてまだ大幅な増額を許容できる状況ではない。ただ、来年度というのは難しいとは思うが、将来的には年限の多様化ということも検討していただきたい。ブレーク・イーブン・インフレのイールドカーブを引きたい、というニーズもあり、5年あるいはもっと年限の長いものを導入するといったことを中期的には検討していただきたいと思う。

・足下の地合いや相場感だけで発行額を変更するのは適当でないが、15年変動利付債については、地方金融機関にヒアリングしてみても、ポートフォリオ内での比率をこれ以上高めるつもりはないという意見が多いという状況。また、先程も指摘があったように、15年変動利付債の需給悪化が、イールドカーブの長いところにも影響を及ぼすという状況も好ましくないことから、当社としては、1回あたりの発行額を0.4兆円減額し、16年度当初の1.1兆円に戻すこととしてはどうかと考えている。

・発行計画については、参加者の今後の相場観に左右されざるを得ない面が大きいと思っており、例えば、15年変動利付債については、仮にインフレが来て短期金利が上昇するという見通しに立てば、フラット化によりニーズが落ちるが、短期金利がそれほど上がらないというのがコンセンサスになればニーズも戻ってくる。

物価連動債については、今後インフレが進むという見通しから、足下は高い需要が見込まれており、投資家のヘッジニーズに応えるという意味で物価連動債を増やすことも考えられるのではないか。

○ 買入消却(バイバック)及び流動性供給入札について

4理財局から、まず、以下の点について説明を行った。

・バイバックについては、これまでから、「ネット発行額の調整を主たる目的としつつ、償還期限の平準化も加味して2006年~2008年度償還のものを対象とすることも考えられる」旨説明しているところであるが、その他に買入対象としてどういうものが考えられるか、逆に、対象とすべきでない銘柄としてどういう銘柄が考えられるか、その上で買入額・実施頻度についてどう考えるかについて御意見をお伺いしたい。

・流動性供給入札については、「20年債の残存13年~14年ゾーンを中心として行うことが考えられる」旨説明しているところであるが、その他に発行対象としてどういうものが考えられるか、逆に、対象とすべきでない銘柄(ゾーン)としてどういう銘柄(ゾーン)が考えられるか、その上で買入額・実施頻度についてどう考えるかについての御意見をお伺いしたい。

4出席者から出された意見等の概要は以下の通り。

・一般論として、買入消却にしても、流動性供給入札にしても、あまり大きな規模で実施すると、イールドカーブに大きな影響を与えかねない面があることに留意が必要。

そうした観点から、買入消却については、現在は2008年問題対応で毎月0.05兆円の買入が行われているが、これを毎月0.1兆円程度にするというようなイメージで考えている。対象銘柄については、将来的には、15年変動利付債、物価連動債、30年債といった日銀オペの対象外の銘柄も、対象に加えていただきたいと考えている。

流動性供給入札についても、13年~14年ゾーンを対象にということであるが、当初計画から大きな金額を予定して、結果として流動性が不足している分以上に供給されてしまうと、かえってイールドカーブが歪み、本来の趣旨に反することにもなりかねないため、当初は1回当たりの発行ロットは0.1兆円程度にとどめ、ショートスクイーズ等のあった場合に、別途、特別に対応するということで良いのではないか。

・いずれも一回あたり0.1兆円程度をイメージしている。

買入消却については、当面2006年度~2008年度に償還される銘柄を対象とするということで良いが、将来的には、銘柄についての制約を設ける必要はないと思っている。

流動性供給については、基本的には当局が考えている目的で行うことで良い。

・買入消却と流動性供給入札についてはセットで考え、ネットでは中立となるよう置いてはどうかと考えている。

買入消却については、買入額は、他の方より多少大きいかもしれないが、毎月0.3兆円程度と考えている。買入対象については、基本的には当局の説明に違和感はないが、今後流動性供給入札で対象となる銘柄やチーペストについては除外するのが良いのではないか。

流動性供給入札についても、一回の発行額は0.3兆円程度。対象銘柄については、市場に対する供給量が少なかった20年債の54回債くらいまでで、流動性が低く日銀の買入オペの対象銘柄から外されている銘柄とすることが考えられる。

全体としては、年限別の国債発行については、今の段階で需給に直接インパクトを与えるような変更を加える必要はなく、流動性が不足するゾーンについて追加的に供給することに非常に意味があるのではないかと考えている。

・流動性供給入札については、1回0.2兆円で4回の入札を実施するというイメージで考えている。対象銘柄については、当初は、13年から14年もしくは15年くらいまでのゾーンとすることで違和感がない。

ただし、その後、需給の改善が確認されれば、もう少し対象を広げ、日銀の買入オペの裏返しのような形で行うことも検討できないか。債券の流動性が落ちるパターンとしては、満期保有の投資家が買ってスクイーズしてしまうというケースのほか、投資家が含み損を抱え、売れなくなった結果、市中に出てこないというケースも少なくないことから、将来的には、対象銘柄について、柔軟に対応する必要が出てくることも考えられる。

(2)次に、最近の国債市場の状況と今後の見通しについて意見交換が行われた。

4出席者から出された意見等の概要は以下の通り。

・債券市場については、7月以降、「将来にかけての金融政策の変更がどれくらいの深度で行われるのか」についてのコンセンサスがないまま、中短期を中心にかなり振れが生じたが、足下そうした動きがようやく収拾を迎えてきた状況と見ている。これまでの振れ幅が大きかった分だけ、その反動による戻りも大きい。

ただし、株高やファンダメンタルも相当程度底上げされてきているのではないかという見方が強まっている中では、昨年と同じように完全に戻ってしまうところまでは、コンセンサスとなっておらず、ここ数ヶ月間の振れをどの程度まで戻せるのかについて、外部環境を見ながら模索しているという状況なのではないか。

・基本的には、短期的な景気循環と中長期的な日本経済のトレンドとの相関関係が重要と考えている。

国内の投資家は、どちらかというと短期的な景気循環に重きを置いており、先行きのインフレの見通しや持続的な景気の拡大については、必ずしもコンセンサスができていないと思う。他方、外国の投資家は、10年来のデフレからの脱却というシナリオの下で、中長期的な日本経済の発展にベットした投資を行っている状況だと思う。

この2つの要因が、いずれどこかで同一方向に向い、市場のボラティリティが高まるという局面があると思うが、今のところは、まだ、短期と長期の見方が一致し、力強い景気の拡大及び物価の上昇に至るという段階とはなっていない。

私どもの基本的な見解としては、循環的にも景気の拡大が見られ始めている中、中長期的な構造改革の進展は今後とも進捗していくと思っており、そういった観点からすれば今の金利水準はやや低いと考えている。

・下半期入り後、当初は、外国人が日本の金融政策の変更にベットするというポジションを大量にとっていたが、今回の相場の反騰が始まる直前の段階で、こうした動きはある程度一巡した。ここから先は、来年の後半あるいは再来年までの動きがある程度見通せない以上、単純に中短期のショートをとることができないという状況。

足下では、与党・政府及び日銀から色々な意見が出る中で、政治もトピックの一つとなっている面もあるが、投機の対象として金融政策の変更を扱うことが既に一巡する時間帯となってきているのではないか。

したがって、今後は政治と金融政策だけでなく、来年の後半以降の日本・海外の景気循環や長期的な方向性、アメリカや中国の問題等色々なファクターをどういうふうに織り込んでいくかといったところに差し掛かってくると思っている。

・相場の大体の方向については、10年債で1.6%、5年債で1.0%というところで天井を打って戻ってきたという印象。

最近の動きで非常に特徴的なのは、本日もそうだったが、10年債の金利が動かずに、5年債と20年債の金利がその日一日で反対方向に動くケースが非常に増えているということである。15年変動利付債のヘッジニーズも一因となっているのだと思うが、ここ1ヵ月の間、全体の金利水準の変動よりもカーブ形状の変化の方が大きいという状況が続いている。

こうした動きは、これから落ち着いてくると思っており、今後は、ファンダメンタルズが緩やかに回復するというのがコンセンサスとなる中、国債発行計画も含めた需給に市場の関心が向いていくものと考えている。

(3)非常時における国債入札の実施について

4自然災害時等における国債入札の実施について、資料2に基づき、理財局の基本的な方針についての説明が行われた後、東京証券取引所からシステム障害の防止措置、国債先物取引に係るシステム障害時等におけるコンティンジェンシープラン等について説明が行われた。

資料2について、こうした取り扱いを継続することに、出席者から特段の異論は示されなかった。

連絡・問合せ先:

財務省 理財局 国債業務課 辻・田原

電話 代表

03(3581)4111 内線 5701

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Source: Ministry of Finance.