PD Meeting #33
| Date | 2010-09-10 |
|---|---|
| Venue | 第3特別会議室 |
| Agenda | (1) 平成22年10-12月期の流動性供給入札について 〔参考配布:資料1〕 (2) 平成22年10-12月期の買入消却入札について 〔参考配布:資料2〕 (3)最近の国債市場の状況と今後の見通しについて |
| Sources | Removed from mof.go.jp; restored here from web archives |
Materials
| 資料1PDF |
| 資料2PDF |
| 資料PDF(not archived) |
Minutes
(1) 平成22年10-12月期の流動性供給入札について 〔参考配布:資料1〕
はじめに、理財局から、平成22年10-12月期の流動性供給入札について、以下のような説明を行った。
資料1-1の流動性供給入札については、6月の前回会合以降、概ね堅調な入札結果が続いていたが、8月後半からの金利急騰を受けたボラタイルな相場状況等を背景に、9月3日に行われた残存15-29年を対象とする直近の入札では、応募倍率が1.45倍(テール6.7bp)まで低下している。
もっとも、22年度国債発行計画では今後も流動性供給入札で毎月6,000億円の発行を予定していることから、資料1-2のとおり、10-12月期においても、毎四半期の機械的な対象銘柄の入れ替えを行った上で、引き続き現行の2ゾーンを対象に毎月3,000億円ずつ発行してはどうかと考えている。
10-12月期の実施方式についてのご意見のほか、この間の実施状況を踏まえ、来年度以降を見据えた中長期的な運営についてのご意見も頂きたい。
4出席者から出された意見等の概要は以下の通り。
・10-12月期については、幅広い年限に投資家からの需要が強いことから、現状を維持することでよいのではないか。
・10-12月期については現状維持で問題ない。ただ、来年度に関しては、できればニーズのある5年以下のゾーンまで対象を拡大していただきたい。また、区分についても、超長期と超長期以外という区分を希望する。
今後については、流動性供給入札は補完的な位置付けであり、発行額を増やすべきではないという意見に正当性はあるが、投資家の購買意欲は特に超長期のオフザラン銘柄に見られるため、若干の増額余地はあるのではないか。
・10-12月期については、現状維持で異論はない。来年度以降に関しては、補完的な位置付けであるということを重視し、新発債への振替えを含め議論を進めていくべきではないか。
・10-12月期に関しては現状維持で問題ない。来年度以降を見据えた場合、借換債の増加という足元の問題があるため、利付債の各年限の発行額との比較や情勢を鑑みながら総合的に考えた方がよい。中期、超長期ゾーンのオフザランのニーズは常に見受けられるため、増額したとしても消化できないということはないのではないか。
・10-12月期に関しては、現状維持でよいのではないか。中長期的な観点では増額余地は十分にある。投資家からは、間接的ながらもある程度購入のスケジュールに組み込まれているような動きもあり、流動性供給入札を通じてマーケットが均されることが、5年債や10年債、20年債といった通常の入札をこなす上でも寄与度は非常に高いと考えられ、重要性は増していると思われる。
・当面は現状維持でよい。前回の入札は流れたものの、相場が荒れていたことが要因だったのではないか。来年度についても、ニーズを考えると現在の発行額を維持することが適当と思われる。
・10-12月期については現状維持でよい。来年度以降、中長期的には一定のニーズはあると思われるが、本来の目的を考えれば、発行額を減額できる局面であれば、減額を行うのが筋ではないか。
・10-12月期に関しては、現状どおりの方針でよい。来年度以降に関しては、もともと補完的な位置付けであることを踏まえると、減額をすべきではあるものの、流動性供給入札はイールドカーブのスムージングにかなり寄与していることから、若干減額しつつも継続していくのが適当ではないか。
・10-12月期は現状のままでよい。今後についても、現状の1回当たり3,000億円が適当と思われる。前回の入札は流れたが、相場環境によるものであり、反対に需給によっては強いときもあり得る。既発債の供給ツールとしては有効な手段と思われることから、今後も現状維持を希望する。
・10-12月期については現状どおりで特に異論はない。将来的には、元々補完的な位置付けであるということを考えると減額できる局面では減額すべきである。反対に増額するのであれば、現在、応札義務がない点も併せて検討すべきではないか。
(2) 平成22年10-12月期の買入消却入札について 〔参考配布:資料2〕
4理財局から、平成22年10-12月期の買入消却入札について、以下のような説明を行った。
物価連動債については、資料2-1の通り、BEIは概ね▲0.8%台で推移しており、9月9日時点で実質利回りは1.537%、BEIは▲0.807%となっている状況の中、買入消却入札はやや流れ気味の結果が続いてきた。一方、15年変動債については、資料2-2のとおり、実勢αは前回会合時から変わらず0.50%台で推移しており、9月9日時点では0.539%となっている状況の中、買入消却の入札結果は、相場状況に応じての売りニーズが見られ、まちまちであった。
資料2-3では、最近3年程の買入消却額の推移を示している。2008年9月のリーマン・ショック後、物価連動債及び15年変動債の買入消却を大幅に増額して危機対応を継続してきたが、その役割の変化に合わせ、本年4-6月期は総額7,200億円まで減額し、7-9月期も総額6,400億円まで減額を進めている。
発行当局としては、危機対応の必要性の減少に応じて買入消却も減額してよいのではないかと考えているが、本日のご意見のほか、買入消却入札の結果やその時々の市場の状況を総合的に勘案して判断していきたい。
4出席者から出された意見等の概要は以下の通り。
・物価連動債については、前回会合では、4-6月期の市況が非常に不安定だったこともあり、減額の流れの中でもやや慎重な対応をお願いしたところである。しかしながら、7-9月の入札結果を見ると、テールが流れ、応札倍率もやや低めの状況であり、セカンダリーの売買高が減っていることも踏まえると、市場規模に対し買入額が大きく、特に1回当たりの買入額が大きい。従って、10-12月期は合計3,000億円までの減額を提案するが、一方でその影響を見極めるという意味で頻度は確保し、600億円×5回としてほしい。
15年変動債については、価格が安定してきており、危機的状況を脱しつつあるのは事実だと思うが、一方で3月末に向けてそれなりに売りニーズも顕在化してくることから、できれば10-12月期は800億円×3回とし、現状の規模を維持してほしい。
・物価連動債、15年変動債ともに市場は落ち着いてきているため、減額の方向でよいと思う。ただ、現状においては、価格形成の中で買入消却が前提として織り込まれているが、その織り込みがどの程度か分からないことから、減額は徐々に進めるべきと考えている。物価連動債については、10月と12月に700億円×2回ずつ、日本銀行の買入オペが実施される11月に900億円とし、合計3,700億円を提案する。15年変動債については、売りニーズが若干高まっていることから、現状維持か微減がよいものと思われ、具体的には10月と12月は700億円、11月は800億円の合計2,200億円でお願いしたい。
・市中残高や現状のセカンダリーの状況を踏まえると、物価連動債については600億円×5回の合計3,000億円に減額する一方で、流動性が大きい15年変動債については800億円×3回の合計2,400億円を維持してほしい。
・当社も基本的には市中残高に応じて減少させていくことでよいと思う。特に物価連動債はマーケットの流通量がかなり減少しており、買入消却額を徐々に減少させていくことはマーケットも織り込んでいると思う。
15年変動債については、今後、どういった形で売却ニーズが出てくるか分からないが、ニーズが高まった場合には増額することを考えてもよいと思う。
・来年度以降も買入消却の原資である借換債の発行がかなり増えていく方向であることに鑑みれば、買入消却額を減額し借換債発行の負担を減らす方がよいと思う。大規模な買入消却を実施した背景には危機対応という面があったが、このところマーケットが安定していることや物価連動債の市中残高がかなり小さくなってきていることに鑑み、買入消却額を減額する方がよい。ただし、買入消却で売却する機会をある程度確保しておく観点から、入札の頻度はこれまでと同程度としていただきたい。
具体的には、日本銀行の買入オペのタイミングも踏まえ、物価連動債については、10月と12月は1,300億円、11月は1,000億円の合計3,600億円、15年変動債については、10月と12月は700億円、11月は800億円の合計2,200億円でお願いしたい。この結果、四半期ベースで合計5,800億円とし、7-9月期の6,400億円から600億円の減額にとどめ、減額のペースを少し緩めた方がよいと考える。
・物価連動債と15年変動債の買入消却額を減額していくという方向に異論はない。物価連動債については、市中残高に対する買入消却額の割合を維持することや、日本銀行の買入オペを含めた毎月の買入額の平準化という観点から、700億円×5回の合計3,500億円が適当ではないか。一方で15年変動債については、市中残高が約38兆円と大きく、今後の国際会計基準適用に向けた取組みの中で更なる流動性の低下や価格下落が起こる可能性もあることから、買入消却額は現状維持としてほしい。具体的には、800億円×3回の合計2,400億円でよいと考えている。
なお、国際会計基準適用に向けた取組みの中で15年変動債の流動性が一段と低下する局面や価格が下落する可能性が高まるような局面では、買入消却額の増額といった機動的な対応も併せてお願いしたい。
・買入額を徐々に減額していくという方向に異論はない。物価連動債については、市中残高が5兆円を割っていることや1銘柄当たりの残高も3,000億円程度となっていること、及び買入消却入札時にしか実質的な流動性がないことを踏まえると、減額ペースをより加速させ10-12月期は合計2,600億円程度としてはどうか。
15年変動債については、今後の国際会計基準の動向が不透明であることから、800億円×3回の合計2,400億円を維持してほしい。
なお、現行の買入消却入札では、応札時に希望売買価格そのものを入力しているが、誤入力に伴うリスクの大きさ等に鑑みて、可能であれば、基準価格との較差を入力する形に変更してほしい。
・買入消却額は、基本的にはその時々の相場状況に応じて3ヶ月毎に決定すればよいと考えている。物価連動債について、当社店頭では買いたいという投資家よりも売りたいという投資家の方が多いが、それでも7-9月期の買入消却入札ではテールが流れてしまっている。従って、4-6月期4,500億円、7-9月期4,000億円とした買入消却額を同様のペースで減額し3,500億円とするのではなく、3,000億円程度まで一気に減額してよいと思う。
15年変動債についても、パフォーマンスが非常に堅調であることやセカンダリーで投資家の買いもあることを踏まえ、セカンダリーの自立性をある程度試すという意味で、10-12月期は1,800億円程度まで減額してよいと思う。ただし、今後の国際会計制度の変更等に伴う相場状況如何によっては、買入消却額の増額といった柔軟性を持たせてもよいと考えている。
なお、1回当たりの買入額は、あまり不規則にするといつどのような売却ニーズが出てくるか分からないため、毎月同額とする方がよいと思われる。従って、物価連動債については1,000億円×3回の合計3,000億円、15年変動債については600億円×3回の合計1,800億円を提案したい。
・物価連動債、15年変動債ともに現状値動きが安定し、マーケットは落ち着いており、買入消却の規模・頻度が一定のペースとなっていることが共通認識になっている。こういった点を踏まえ、物価連動債については、10月と12月に700億円×2回、11月に1,000億円とし、合計3,800億円、15年変動債については、700億円×3回の合計2,100億円に減額することでよいのではないか。
・物価連動債、15年変動債ともに減額方向でよいものと考えており、これまでの減額ペースを踏まえると、物価連動債については合計3,500億円、15年変動債については合計2,100億円で問題ないのではないか。なお、10-12月期の話ではないが、この先順調に減額が進んだ場合には、固定利付債の買入れを再開していただきたい。
(3)最近の国債市場の状況と今後の見通しについて
出席者から出された意見等の概要は以下の通り。
・6月下旬以降、世界的に欧州発の財政金融不安に加えて、米国経済の二番底懸念もあり、フライト・トゥ・クウォリティで金利低下が進んだ。国内でも銀行セクターを中心に国債の積増しが継続しており、7月末で過去最高となっている。ただ、8月の後半に潮目が変わってきたのは、9月の中間決算を意識し始めるタイミングであるとともに、欧米経済の二番底懸念という過度な悲観論が最近の景気指標で少し修正される動きがあり、米長期金利が2.5%を割ったところからボトムアウト傾向となり、昨日も2.7%台に戻っているように、海外発の金利低下に少し歯止めがかかってきたことや、今後の財政政策を巡る思惑等様々な要因が9月上旬に重なったことで、ポジション圧縮の動きが広がり、これがボラティリティの上昇を招き、ボラティリティの上昇が金利リスク量を増やす効果が出て、やや金利が上振れしたのだと思う。まだ国内要因も海外要因も不透明なところがあるので、場合によっては、しばらくは特に中間決算を控えてもう一段ボラティリティが上がる方向で進展する可能性もあるのではないかと考えている。
・最近の金利上昇の動きは、4月から続いてきた金利低下、特に6月以降の超長期債の金利低下の反動が出たことが大きいと思う。それに加えて、このところの金利上昇が今までの幅に比べて相対的に大きかったのは、9月末というテクニカルな要因が大きいのではないかと思う。ただ、現状の景気動向をみると、回復のモメンタムが鈍化しているということが色々なところに表れてきており、デフレという資金にレバレッジがかかりにくい状況はしばらく続くと考えられることから、金利が上がるという話ではなくて、どのように金利が下がっていくのかという話に視点は移っていくのではないかと考えている。
・前回会合でブルフラットになるという話をしたが、そういう状況になってしまった。長いゾーンにスペキュレイティブな動きが入り、10年債で0.895%、20年債で1.5%まで低下するということまでは想定していなかったが、この想定外の金利低下の反動が今現れているのではないか。現在の水準は、10年債で1.1%台前半であるので、期初の1.4%はもちろんのこと、昨年度の一番低い12月1日の1.19%も下回っている。このように、昨年度と比べると環境的に大分金利が低い要因が揃っているということを認識しておくべきではないか。海外要因、特に米国経済に対する悲観的な見方が解消されたのは、ある意味シクリカルに繰り返されることだと思う。日本銀行も米国経済に対しやや悲観的な見方となっているし、構造調整といったものは少し時間がかかるだろうとの市場関係者の見方がある中で、金利の動きが少しボラタイルになってしまっただけと認識している。確かに9月末を控えた売りといったものもあったのだろうが、これも一巡しており、これから考えなければならないのは下期どうするかということである。果たして1.1%台前半というのが上期初の1.4%前後と同じに当たるのかどうか。この水準でも下期初ということでインカムを積むといった行動をとらなくてならないのか考えていくことになる。おそらくこの水準は躊躇されるのだと思うが、結局、材料を吟味していく中でこうした判断がなされる可能性が高いと思っている。10年債でいえば、足元から今年度末まで基本的には、0.9~1.2%のレンジと思っているが、夏場のような0.895%、さらにこれを割込むような環境があったとしても決して不思議ではないと思っている。
・基本的には足元、なかなか利上げができない環境であるとともに、超長期に関しては、水準があれば生保等の需要があるので、イールドカーブの両端がしっかり安定すれば、直近のように、先物なり10年債、20年債主導で乱高下することはあるかもしれないが、一定のレンジの中で金利が上がりづらい状況は続くと思う。ただ、足元中期の金利が上がりづらい状況が続くと思うので、またじわじわ長い年限にキャピタル狙いの買いが入り、キャピタル狙いの買いが入れば入る程、後々の反動が大きくなるという相場の市場構造的なところは変わらないと思うので、何度か乱高下を繰り返しながら終わってみればレンジというような展開が続いていくのではないかと思っている。
・8月25日に10年債で0.895%をつけたが、これについては、グローバルなデフレシナリオ、財政再建路線、円高の流れ、さらには資金的に8月の後半から9月にかけて需給が逼迫しやすいといった要因が重なったものと理解している。一方、来年度の予算編成を議論する時期にも入ってくるし、景気が悪ければそれに合わせて補正予算の議論も出てくるため、いずれ財政の問題がテーマになりやすいというタイミングの中で、たまたまディーリング相場の反動も重なったというのが足元の状況だと思う。これから補正予算、来年度予算の議論が出てくると思うが、財政再建に対する取組姿勢を明確に示すことは引き続き重要だと思う。足元では、昨日、米国の2年債利回りが急上昇しているが、これについても、米国経済の二番底懸念やFRBの追加緩和といった流れの中で、やや米国債利回りも急低下した反動が出ている状況なのではないか。日本でも本日5年債の需給が崩れがちとなっているが、今月の後半になれば長い年限の国債入札もないので、需給的には持ち直すチャンスだと思っている。しかしながら、米国で若干債券マーケットが崩れているという流れの中では、足元は少し正念場ではないかと思っている。
・半年前の期初と今を比べてみると、5年債、10年債、20年債の金利は、20~25bp程度下がっている。期初にマーケットでよく言われていたのは、経済見通しについて、内外ともにもしかしたら自律的な回復に移行できるかもしれないといった強気の見通しであった。また、債券を取り巻く外部環境で言えば、株価が11,000円を挟んで推移しており、為替も90円台前半だった。金融政策の見通しについては、海外中銀はいつ利上げするのかといった議論が中心だった。約半年経った中で、今、言ったような要素の一つ一つが金利低下の材料に変わっていったというのがこれまでの流れだと思う。現在では内外の景気については、減速基調というのがコンセンサスとなっているし、依然として株安、円高の底打ち感がない。金融政策についても、内外ともに、次の緩和は何かという議論が中心となっている。こうしたことを踏まえると、金利低下というのは大変自然な流れだったと思う。この構図がすぐに変わるかと言うと、変わらないだろうから、これから3ヶ月あるいは半年先を考えた時に、金利には引き続き低下バイアス、低位安定のバイアスが、かかり続けていくと見ている。敢えてリスクは何かと言うと、4月の時点とスタンスが逆となっており、これからは色々な要素が金利低下ないしは低位安定をサポートするというところからスタートするので、これが今後どう変化していくのか、していかないのかというところが、少し気になるところである。
・急激なマーケットの変化があり、我々マーケットメーカーとしては、非常にやりにくかった数週間だった。ただ、ここまでくると、パニック的な動きは徐々に終了しつつあると思っているので、もう一度安定したマーケットを取り戻していくのではないか。我々の見解としては、10年債で1.2%程度あれば、売買両方向の動きが増えてくるのではないかと思っている。ファンダメンタルズに関しては、日本経済が上向くというイメージはあまりなく、この3ヶ月間と同じような金利低下バイアスが続くのではないかと思っている。
連絡・問合せ先:
財務省 理財局 国債業務課 鈴木・高嶋
電話 代表 03(3581)4111 内線 5701
Source: Ministry of Finance.