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auctions / pd / m / 35 — 2010-12-20

PD Meeting #35

Date2010-12-20
Venue第3特別会議室
Agenda
(1) 平成23年度国債発行計画について 〔参考配布:資料1〕
(2) 平成23年1-3月における流動性供給入札及び買入消却入札について 〔参考配布:資料2〕
(3) 買入消却入札におけるフェイルチャージ導入について〔参考配布:資料3〕
(4) 最近の国債市場の状況と今後の見通しについて
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Materials

資料1PDF
資料2PDF
資料3PDF
資料PDF(not archived)

Minutes

(1) 平成23年度国債発行計画について 〔参考配布:資料1〕

はじめに、理財局から、平成23年度国債発行計画について、前回会合から現在までの状況を踏まえ、以下のように説明を行った。

・「発行根拠法別発行額」としては、新規財源債について、16日に閣議決定された予算編成の基本方針に従って、本年度と同様の44兆円に抑えるべく現在予算編成作業が進められている。借換債について、概算要求では約115兆円としていたところ、前回会合でも示したとおり、仮に、特別会計仕分けの結果への対応として買入消却の財源を国債整理基金の取崩しとするならば、数兆円規模で減額できる可能性がある。財投債について、概算要求での15.5兆円より下回る可能性がある。

一方、「消化方式別発行額」としては、個人向け国債、その他窓販、日銀乗換については、本年度に対して大幅な増額は見込めない。カレンダーベース市中発行額については、前回会合でも示したとおり、前倒し債の発行減額による調整分により増額をある程度抑制することが可能である。増額が可能な年限として、前回会合においては2、5、30、40年債を挙げる声が多かった。増額を行う年限に関しては、最終的な必要額とともに、最近のマーケットの動向も勘案して対応したいが、ご意見があれば伺いたい。

また、現段階では発行を見込めない15年変動利付債と物価連動債については、本日の議論の中で、それぞれについて、①発行予定額3,000億円を計上する、②発行予定額は計上せず、市況等に応じた発行再開の可能性について脚注に明記する、③発行予定額の計上、脚注ともに不要、④特に意見なし、といった形でご意見をいただきたい。

4出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・23年度発行計画の増額余地については前回から特段変更はなく、30年債、40年債ともそれぞれ1,000億円が増額可能と考える。また、前回は2年債と5年債も1,000億円増額可能と話していたが、昨今の中短期ゾーンの不安定さもあるので、調達規模を抑制できるのであれば、増額は30年債と40年債にとどめるべき。

15年変動債及び物価連動債の発行計画への計上については、基本的にはどちらも脚注表記でよいのではないか。ただ、物価連動債は商品性を変更するなどした上で発行再開もあり得るため脚注に載せるべきだが、15年変動債は現在の環境を考えると、今後、発行再開が極めて厳しいと思うので、15年変動債の脚注表記については強い希望はない。

・発行計画については前回会合時から方針に変更はなく、発行頻度据え置きで30年債、40年債を各1,000億円ずつの増額を優先すべきと考える。次点としては5年債、その次は2年債だが、全体の発行額を抑えられるようならば30年債、40年債の増額で止めることが望ましい。

15年変動債及び物価連動債の発行計画への計上については、物価連動債は脚注に明記し、15年変動債については計上、脚注ともに不要と考える。理由としては、物価連動債は商品性の見直しによって発行再開の可能性もあるが、15年度変動債については、発行再開は現実的ではないため、脚注に記載しなくても差し支えないのではないか。

・来年度の発行計画については前回会合時から変更なく、40年債、30年債を1,000億円ずつ増額という考えである。増額余地という意味では、40年債、30年債、20年債、10年債と長いものから順に増額余地があり、ここ最近の相場下落時においても、期間の長いものから順に確かな需要が確認されていることや、一定の金利になると確実な需要が見込まれるので、期間の長いものから発行していくのがよいのではないか。

発行計画における15年変動債及び物価連動債の取り扱いについて、物価連動債は、海外を中心に今でもそれなりの問い合わせがあることから、実際に発行しない場合であっても財務省としてこのプロダクトに対し、強いコミットメントを示すために発行計画へ計上すべきである。一方、15年変動債については、発行再開を期待する声はほとんど聞かれないため、計上、脚注とも記載不要と考える。

・発行計画については、増額するならば40年債、30年債をまず優先し、必要ならば20年債、10年債をそれぞれ1,000億円増額することが望ましいのではないか。

発行計画における15年変動債及び物価連動債については、ともに発行計画には計上せず、脚注明記でよいのではないか。

・発行計画については前回会合から変わらず、30年債及び40年債をそれぞれ1,000億円ずつ増額で対応してはどうか。また、当社は2年債の増額についても言及していたが、現在の状況を勘案すると、2年債は発行増額抑制の対象として考えてもよいと思われる。

15年変動債及び物価連動債の発行計画の取扱いについて、現時点では発行環境が整っていないことから、今回は脚注への記載にとどめておくことがよいのではないか。

・30年債、40年債の増額を優先すべきと考えるが、その中でも投資家層が限られる40年債の増額はなるべく避けた方がよく、30年債について1回当たり2,000億円程度の増額を提案する。2年債や5年債は、足元マーケット環境が不安定であることも鑑み、来期における増額のバッファとして温存すべきと考える。

物価連動債及び15年変動債については、来年度も発行は困難であることがマーケットのコンセンサスとなっており、脚注への明記で問題はない。15年変動債については、脚注を付さないとしても特に異存は無いが、来期以降における対応としてもよいのではないか。

・30年債、40年債は需要が見込めることから、1回当たり1,000億円ずつ増額する余地がある。一方、2年債、5年債は、ここもと価格変動性が大きいことを鑑み、なるべく増額は控えた方がよいと考える。

物価連動債は、条件が整えば発行は可能であり、発行予定額3,000億円の計上でよい。15年変動債は、発行計画の計上、脚注とも不要である。

・前回会合時に申し上げたとおり、30年債のみによる増額対応がベストではないか。次の優先順位として、5年債の増額による対応を希望したが、現状の相場環境を踏まえれば、30年債よりも長いセクターである40年債の増額による対応も選択肢の一つではないかと考えている。

物価連動債、15年変動債については、いずれも発行計画への計上、脚注ともに不要である。

・30年債、40年債に増額余地があり、その次に金額次第ではあるが20年債に増額余地があると考えている。昨今の利回りの上昇が投資家の需要を喚起しており、長いゾーンの方が増額余地はある。

物価連動債、15年変動債については、発行計画への計上は不要であり、脚注で対応すればよい。

・前回会合時に申し上げたとおり、30年債、40年債の増額を優先すべきと考える。次の優先順位として、順に2年債、5年債を考えており、1回当たり1,000億円程度は増額可能であると思うものの、現状では30年債、40年債の増額が優先されるべきと考える。

物価連動債については、足元でCPIが未だマイナスであり、発行は困難と考えられている中、発行計画への計上は不要でも脚注の明記は必要と考えている。15年変動債については、発行計画への計上は不要であると考えるが、脚注を明記するかどうかは当局の判断でよいのではないか。

・増額については、40年債、30年債、20年債、10年債という優先順位で各年限1,000億円ずつ全体の必要額に応じ対応して欲しい。

物価連動債及び15年変動債の発行計画上の取扱いについては、発行計画への計上、脚注への記載ともに不要と考えている。

・増額については、金利上昇過程において消化のスムーズな40年債、30年債を軸に考えて欲しい。

買入消却のペース次第の面もあるが、物価連動債及び15年変動債ともに発行計画への計上は不要であり、物価連動債は今後の発行再開可能性を脚注に明記する一方、15年変動債は明記不要でよいのではないか。

・増額については、40年債、30年債、2年債、5年債という順番で考えているが、もし可能であるなら2年債、5年債は避けて欲しい。

物価連動債については、発行計画への計上は不要だが、商品価格の上昇や景気回復期待により市場ニーズの高まる可能性もあるので発行再開の可能性を脚注に明記すべきである。一方で15年変動債については今後も市場ニーズが望めないので発行計画への計上、脚注への記載ともに不要ではないか。

(2) 平成23年1-3月における流動性供給入札及び買入消却入札について 〔参考配布:資料2〕

4理財局から、平成23年1-3月期の流動性供給入札及び買入消却入札について、以下のような説明を行った。

・資料2-1の流動性供給入札については、残存5-15年を対象とする入札は、比較的安定した結果が続いている一方、残存15-29年を対象とする入札は、応募倍率が低下するなど、低調な結果になる傾向がみられている。

もっとも、22年度国債発行計画では今後も流動性供給入札で毎月6,000億円の発行を予定していることから、資料2-2のとおり、1-3月期においても、機械的な対象銘柄の入れ替えを行った上で、引き続き現行の2ゾーンを対象に毎月3,000億円ずつ発行してはどうかと考えている。

次に、買入消却入札の状況について、物価連動債は、資料2-3のとおり、入札は比較的安く決まることもあったものの、価格は安定的に推移しているとともに、BEIも名目債の利回り上昇に伴い徐々に上昇し、ここもと概ね▲0.4~0.5%台で推移しており、12月17日時点で実質利回りは1.350%、BEIは▲0.515%となっている。

15年変動債については、比較的安定した入札結果が続いている中で、資料2-4のとおり、実勢αは概ね0.50%台で横ばい推移しており、12月17日時点では0.510%となっている。

資料2-5では、最近3年程の買入消却額の推移を示している。2008年9月のリーマン・ショック後、物価連動債および15年変動債の買入消却を大幅に増額して危機対応を継続してきたが、その役割の変化に合わせ、本年10-12月期は総額5,200億円まで減額を進めてきたところである。

なお、来年度発行計画に関する説明にあったとおり、仮に来年度の買入消却の財源を国債整理基金の取崩しとする場合には、1-3月期についても、例えば10-12月期対比で1,000億円程度買入額を増額する可能性がある。

いずれにせよ、発行当局としては、入札結果やその時々の市場の状況等を総合的に勘案して判断していきたいと考えており、本日は、1-3月期における流動性供給入札および買入消却の実施方式についてご意見をいただきたい。この点、買入額が増額となる場合を仮定した買入消却の在り方についても、併せてご意見を頂戴したい。

4出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・1-3月期の流動性供給入札については、現状維持で問題ない。もっとも、残存15~29年ゾーンの応札倍率が低下していることもあり、来年度については、1-3月の状況を踏まえて発行額の配分を議論してはどうか。

買入消却については、物価連動債は、市中残高が4兆円程度まで減少し、マーケットも落ち着いているため、600億円×3回の合計1,800億円まで減額する一方、15年変動債は、市中残高が40兆円程度と非常に大きく、今後の国際会計基準適用の影響も不透明であるため、1,000億円×3回の合計3,000億円とし、日本銀行の買入オペと合わせた買入総額を現状維持するのがよいだろう。

買入額を1,000億円程度増額するのであれば、固定利付債に充当するのではなく15年変動債に重点的に配分することとし、物価連動債は700億円×3回の合計2,100億円、15年変動債は1,200億円×3回の合計3,600億円といった形でお願いしたい。

・1-3月期の流動性供給入札については、現状維持で問題ない。もっとも、来年度以降については、30年債、40年債中心の増額が見込まれる中、残存15~29年ゾーンの直近の入札結果がよくないことを踏まえると、毎月の発行総額は6,000億円で維持しつつ、ゾーンの区分年限や各ゾーンの発行額の変更などを議論していく必要があると思う。

買入消却については、物価連動債は、価格が安定し市中残高も減少しているため、500億円×3回の合計1,500億円まで減額する一方、15年変動債は、依然として市中残高が40兆円弱存在することや国際会計上の取扱いが不透明なことに懸念を示す投資家もいるため、1月及び3月800億円、2月700億円の合計2,300億円で現状維持として欲しい。

仮に国債整理基金を活用して買入額を増額するのであれば、固定利付債の買入消却を800億円×3回の合計2,400億円実施して欲しい。足元、金利が不安定な状況にある中、買入消却自体の効果は別として一定のアナウンスメント効果は期待できるため、金利の安定に寄与するだろう。なお、流動性供給入札との整合性については、イールドカーブの歪みを流動性供給入札と買入消却で補正することが新発債の円滑な発行に繋がるということで説明可能だろう。

・流動性供給入札については、1-3月期は基本的に現状維持でよいが、来年度を含めた中長期的な見方としては減額方向が望ましいと考えているところ、当該方向性のメッセージとして1-3月期から残存15~29年ゾーンを若干減らしてもよいと思う。

買入消却については、物価連動債は、現状どおり奇数月600億円、偶数月1,200億円の1-3月期合計2,400億円とし、15年変動債は、奇数月800億円、偶数月700億円の1-3月期合計2,300億円でよいと思う。物価連動債の買入額は、将来的には減らしていくことでよいと思うが、7-9月期における買入平均価格較差のアベレージが+11.7銭、テール21銭であった一方、10-12月期における買入平均価格較差のアベレージは▲8.4銭、テール8.6銭であり、600億円に対する売りのニーズは確実に見えていることから、現状維持でよいと思う。

買入額を増額するならば、固定利付債ではなく、15年変動債に上乗せするのがよいと思う。その場合は各月300~400億円を振り分け、1月1,200億円、2月1,000億円、3月1,200億円の合計3,400億円にすることを提案する。

・流動性供給入札については、1-3月期は提示案に異存はない。残存15~29年ゾーンで応札倍率が下がっていることもあり、来年度は当該ゾーンを中心に減額、又は新発債発行への振替を含めた議論を考えるべきである。

買入消却については、物価連動債は減額方向、15年変動債は少なくとも現状維持がよいと思う。具体的には、物価連動債は、1月600億円、2月1,200億円、3月600億円の合計2,400億円とし、15年変動債は、現状どおり1月800億円、2月700億円、3月800億円の合計2,300億円がよい。

買入額を増額するならば、市場規模や今後の国際会計基準適用の影響を勘案し、全額15年変動債に充当するのがよいと思う。

・流動性供給入札については、1-3月期は提示案に特に意見はないが、ここもと残存15~29年ゾーンは流れ気味であり将来的には減額の余地はあると思う。

買入消却については、物価連動債は毎月500億円の合計1,500億円でよいと思う。市中残高が4兆円程度まで急速に減少してきた中で、レポをやらない投資家が多いことから、頻繁に日本銀行の国債補完供給に頼らざるを得ないなど、レポ市場はほとんど機能していない状況でマーケットメイクに支障をきたしている。一方で、買入消却に頼らざるを得ないことも事実であり、一旦ペースを落として長く続けることが重要だと思う。1,500億円までの減額は無理だとしても、1回当たりの買入額は500億円程度に抑えた方が混乱を招かずに済むと思う。15年変動債については、売却ニーズも高いことから、1,000億円×3回の合計3,000億円でよいと考える。

買入額を1,000億円程度増額するならば、15年変動債で吸収可能と思われるため、1,500億円×3回の4,500億円とし、物価連動債を1,500億円で据え置いて合計6,000億円とするのがよい。

・流動性供給入札については、1-3月期は提示案のとおりでよいが、今後は、残存5~15年ゾーンと残存15~29年ゾーンの配分比率や、ゾーンの区分をどこに設定するかといった点が議論になると思う。

買入消却については、物価連動債は、今後新商品での再発行を見据えた場合、既発債市場を限界的に小さくしておいた方がスムーズにいくと思われるため、1月600億円、2月1,200億円、3月600億円の合計2,400億円がよい。15年変動債は、1月800億円、2月600億円、3月800億円の合計2,200億円がよいが、余裕があれば若干増やしてもいいと思う。

更なる増額ということであれば、30年債、40歳債が増額される可能性が非常に高いため、固定利付債も検討対象になると思う。この場合、1回当たりの買入額が最低500億円程度なければマーケットの注目度や機能としてもやや不十分と思われることから、1,000億円の増額であれば、奇数月に500億円ずつ実施と考えればよいと思う。

・流動性供給入札については、1-3月期は現状維持で問題ないと考える。ただし、来年度は可能であれば減額、特に残存15~29年ゾーンを減額してよいと思う。

買入消却については、基本的に物価連動債は現状維持、15年変動債は可能であれば増額方向で考えて欲しい。具体的には、物価連動債は、1月600億円、2月1,200億円、3月600億円の合計2,400億円とし、15年変動債は、1月1,200億円、2月700億円、3月1,200億円の合計3,100億円がよいと思う。

買入額を1,000億程度増額するならば、15年変動債を毎月300億円増やし、1月1,500億円、2月1,000億円、3月1,500億円の合計3,100億円とすることを提案する。15年変動債にそれだけ売りニーズがあるかという懸念は残るものの、1-3月期の結果を見てニーズが十分でないと判断されれば、そこから固定利付債の買入を考えてもよいのではないか。

・流動性供給入札については、1-3月期は提示案で問題ない。来年度以降については、残存15~29年ゾーンの応札倍率が低下している等の問題もあるため、将来的には減額方向での議論が必要だと思う。来年度発行計画との関係で毎月6,000億円となる場合には、例えば残存15~29年ゾーンの配分を若干減額することや、現行の2ゾーンを3ゾーンに改めることで残存15~29年ゾーンの発行額を減額することもあり得ると思う。この点については、来年3月に議論することになると思うため、その際に改めて意見を言わせていただきたい。

買入消却については、物価連動債が1月800億円、2月1,100億円、3月800億円の合計2,700億円、15年変動債が1月800億円、2月700億円、3月800億円の合計2,300億円とほぼ現行並みの水準でよいと考えているが、物価連動債をもう少し減額し、その分15年変動債に上積みするという選択肢もあると思っている。

買入額を1,000億円程度増額する場合には、15年変動債に充当することとし、1,100億円×3回の合計3,300億円とすればよいと思う。

・流動性供給入札については、1-3月期は提示案で問題ない。来年度については、応札倍率が低下してきている残存15~29年ゾーンに、流動性の低い40年債を対象に加えることを検討いただきたい。

買入消却については、物価連動債は減額可能だが、15年変動債は最低でも現状維持と考えている。具体的には、物価連動債については、1月500億円、2月1,000億円、3月500億円の合計2,000億円とし、15年変動債については、毎月800億円の合計2,400億円とするのがよいと思う。

買入額を増額するならば、物価連動債の買入額を現状程度に戻し、残りを15年変動債に充当するのがよいと思う。具体的には、物価連動債は1月600億円、2月1,200億円、3月600億円の合計2,400億円、15年変動債は毎月1,000億円の合計3,000億円という形で考えている。15年変動債については、市中残高が多いことや、国際会計基準適用のリスク等があるため、投資家の売却ニーズは引き続き強いのではないかと考えている。従って、15年変動債を中心に割り振りを検討していただきたい。

・流動性供給入札については、1-3月期は提示案で問題ない。

買入消却については、物価連動債、15年変動債ともに現状ペースでの減額が可能と考えている。

仮に買入額を1,000億円増額する場合には、超長期債の少し弱めのところを買入対象とすることを考えつつ、固定利付債の買入消却も検討した方がよいのではないか。

(3) 買入消却入札におけるフェイルチャージ導入について〔参考配布:資料3〕

4理財局から、買入消却にかかるフェイルチャージの導入について、以下のような説明を行った。

・買入消却については、現行の取扱い上、買入日にフェイルが発生した場合には、その3営業日後の日に買入を延期し、それでもフェイルが解消されない場合には、当該契約を解除することとしている。

この点、平成21年12月16日付で公表された国の債務管理の在り方に関する懇談会における論点整理では、「現在、フェイル慣行や国債決済制度の見直しについて、日本証券業協会等を中心に検討が進められており、国債発行当局としても、市場参加者のイニシアティブによる流通市場改革に係る議論の後押しをするとともに、必要な対応をとることが望ましい」とされたところである。こうした指摘を踏まえ、買入消却入札参加者である国債市場特別参加者の皆様と合意が得られることを前提に、資料3-1のとおり、本年11月1日より市中において導入されているフェイルチャージを来年1月以降に実施される買入消却に導入する方向で考えている。なお、フェイルチャージ導入後は、買入日の3営業日後までの期間内で買入対象先が希望する日に再決済を行うこととする予定である。

併せて、フェイルの早期解消を促す観点からも、資料3-2のとおり、最終的にフェイルを解消できず契約解除となった場合、買入消却入札への参加停止措置を講じ得ることを「国債市場特別参加者制度運営基本要領」上明示する予定である。なお、実際の運用にあたっては、フェイルの背景事情や頻度等を総合的に勘案して柔軟に対応する方向で考えている。

フェイルチャージの導入にあたり、法的には当事者間の合意が成立する必要があるとの整理がされていることを踏まえ、異論がなければ本日この場で正式に合意の成立を確認させていただくこととし、その旨本会合の議事要旨に明記しておくこととしたい。

【本件については、席上特段の発言はなく、国債市場特別参加者との間で合意の成立が確認された。】

(4) 最近の国債市場の状況と今後の見通しについて

4出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・ここ最近の動きとしては、予想外の米金利上昇により様々な動きが起きたというのがマーケットの認識だろう。米金利が上昇すれば日本の金利も上昇するという外部環境の側面と、金利が上昇すると日米ともに国内の投資家はリスク管理上ポジションを外さなくてはならないというデルタ調整の動きが、スパイラル的に起こってしまった。その米金利上昇が一旦落ち着いたことが、足元の落ち着きに寄与していると考えている。アノマリーというのは信じたくないが、量的緩和がスタートした後は金利が上昇しやすい。例えば、2001年3月19日に日銀が決定会合で時間軸を導入し量的緩和をスタートさせたが、翌営業日の10年債利回りは1.020%となっており、それが当面の利回りボトムとなっていた。その後ボトムを下回ったのは2002年9月であり、その間1年半も要している。今回米国のQE2においても同様のことが起こり、わが国においても10月5日の包括的金融緩和の翌日の利回りが0.820%と最低水準になっているため、今後この最低水準を下回るのに1年半要する可能性がある。しかしながら、米国の金利上昇には景気回復に対する過度な期待感があるように思われる。住宅や金融部門のストック構造調整というのは必要であるにも拘らず、米国においては住宅のストック調整を経験していないことから、そこを見過ごしている可能性がある。金利の予想ということであれば、米国の長期金利は一旦3.5%を超えたが、ブッシュ減税継続という新たな対策を踏まえても、2.5~3.5%がコアレンジではないか。それを過去の動きと照らし合わせると、日本の10年債利回りは1.05~1.35%辺りで推移するのが妥当なところである。あとは1%割れがあるか否かであるが、国内の景気を見ると、今回の日銀短観もそうであるが、景気回復感が強まっている感じがしないということと、先程申し上げたように米国の景気の調子が悪くなるとすれば時間軸も再評価されるということを踏まえて考えると、1%割れは十分あり得ると考える。ただ、来年3月末までに0.9%を割り込むのは難しくなってきており、当面は0.9~1.35%が適正なレベルではないか。その先は、大きな環境変化はないという前提を基に考えれば、下限は変わらず0.9%で、上限は1.5%程度を見ておけば良いと考える。大枠で全体の金利水準が訂正されることは当面考えづらいと思われる。

・足元の金利上昇の背景として、①債券の買い材料の出尽くし、②積み上がったロングポジションがボラティリティの上昇を伴いながら解消されたこと、③米国の景気に対する楽観的な見方が広がったことの3点が挙げられるが、長い期間で考えた場合には、①、②は需給であり、③が最も重要であると見ている。米国の景気が3%を大きく上回って国内の景気が再加速するという程まで米国の景気が強いとは見ておらず、その結果として、国内の資金需要面についても、設備投資の低迷に伴って貸出が伸びないことや預金超過が拡大することに変化はないだろうと見ている。更に1点注目しているのは、米国の景気の先行きに対する前向きな見方が広がる一方で、実際の足元のコアベースのCPIは1%を下回っており、ディスインフレが定着してきた場合には、米金利が再度低下する局面があると見ている。足元、米金利が上昇したものの、為替は円安に振れておらず、それが円債金利の大幅な上昇を抑制している要因の1つと考えているが、円高圧力が残存する中で円債金利の上昇はかなり抑えられるのではないか。こうしたことを踏まえ、10年債利回りは、来年3月までは1.0~1.4%で推移し、4-6月期以降は1%を割り込む局面も想定している。

・年度を振り返ると、楽観論が徐々に後退しながらも当初はロングポジションが積み上がり続けてきた。最近の金利上昇の動きはその楽観論の後退に伴うポジション調整が顕在化したものだと理解。相場の動きは一方向に動きやすいので、ひとたび動き始めると20~30bp程度は簡単に振れてしまうのは円債市場の構造としてやむを得ない動きではないか。目先についてはショートカバーで相場は回復しやすい局面にあるものの、さらなるブルフラット化を目指すには、もう一度景気の悲観論を示すような経済指標が出てくる必要がある。QE2やブッシュ減税の延長の実体経済への影響については、来年1~3月に出てくる数字を確認することになる。過去の金利急上昇後の展開を見ても、リスク許容度はすぐに回復せず、長期債が重い展開になることが多い。今後3~6ヶ月の見通しについては、もみ合いながらもボラティリティが低下して、市場参加者のリスク許容度の回復を待つ相場展開を想定している。

・今回の金利上昇は、景気の先行きに楽観論が出たこともあるが、一部経済指標でもそれを示唆するものがあった。ただ、日本で金利が50ベーシス近く上昇するほど劇的に改善した訳ではなく、また財政懸念がサプライズになった訳でもない。そう考えると、どちらかと言えば悪い金利上昇だと思うが、今までと少し違う形の金利上昇だと判断している。日本のマクロの構造、資金循環の構造的に、大量発行が続いていることもあってインバランスが増えていることから、市場が振れやすくなっているのではないか。今のところ、財政が改善し国債発行総額が減少することは想定しがたく、今後もこのようなことは度々あるのではないかと考えている。

・QE2後の米国債の調整については、QE2がインフレ期待に働きかけつつも、一方で時間軸が強化されなかったため、中期セクターが大きく売られたところにポイントがある。

JGBマーケットは先週後半以降、底堅くなって若干反発しているが、米国債の利回り上昇に歯止めがかかったことや、アイルランドやギリシャの格下げ見通しの話が出たことで改めて欧州債務危機がテーマに挙がってきたことがその理由である。また、来年1月の10年債入札まで2年債以外に入札がないことに加え、国債の大量償還も影響している。

しかし、年が明けると再び国債の供給が始まることや、米国における景気回復ペースや財政赤字、これにからんだQE2の持続性といった不安要因があり、欧州においても債務危機問題がスペイン等に波及した場合にドイツやフランスの財政負担の議論になりやすく、日・米・欧ともに財政がテーマになりそうなことからも慎重な運用スタンスが求められる。

日本においては6月に公表された財政運営戦略と中期財政フレームの中で新規国債発行額44兆円、基礎的財政収支対象経費が71兆円を上回らないことが掲げられた。しかし、今回の予算で守ることができたとしても、プライマリーバランスの赤字を2015年度までに対GDP比で半減し、2020年度には黒字化するという中期目標に関しては展望が開けておらず、政府には財政規律の維持、財政再建への取組みに引続き強い意志表示をしてもらいたい。

・先週末に10年債利回りが1.295%を付けた後、米金利が下げ止まり、その後反発しているが、個人的には底打ちしたと見ている。ただ、一方で戻りも限定的と考えている。限定的な理由としては3つ考えられ、1つ目は、今回の調整局面が2ヶ月余り続いていたため、マーケットのセンチメントの回復にはそれなりに時間を要すること。2つ目は、為替が円安に振れない一方で、円の先高感あるいはドルの先安感といったものが後退していることで、一時あった国内経済の先行き不透明感が相当払拭されているということ。3つめは、米金利が一旦下げ止まったように見えるが、ブッシュ減税継続以降もベアなマーケットのセンチメントがなかなか払拭されないとみており、当面、米長期金利で3%台前半がコアレンジになってくると、円債も上値を試す展開になりにくいため、当面1.2%前後でもみ合った後、3月末にかけては1.0~1.5%のレンジで推移すると見ている。

・10月5日に日本銀行が示唆した包括緩和政策において、時間軸の明確化や長めの市場金利の低下を促すことを明示され、市場に対してコミットしたと市場参加者は認識し、そのコミットメントに基づき、特にこの下期以降、債券運用の計画やスタンスを固めていった。一方、現状では、そのコミットが薄れつつあるのではないかとの認識を持っている。例えば、12月14日にT-Billの1年物の入札の応札倍率が1.81倍、最高利回りが0.19%程度まで流れる結果となっているが、この間、このコミットメントに対するメッセージ等がなく、日本銀行の意識に対して懐疑的にならざるを得ない状況である。日本銀行では、12月21日まで金融政策決定会合が開催されているが、足元の金利上昇に対する発言等については、当初の包括緩和政策からのコミットメントに対する認識度合いを再度推し量る意味でも注目している。

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Source: Ministry of Finance.